2024年の幕開けを飾る天文ショーは三大流星群と呼ばれる「しぶんぎ座流星群」。2024年1月4日深夜から見頃を迎える。観測にオススメの時間帯や方角、観測のコツなどを国立天文台などの情報を基にまとめた。
しぶんぎ座流星群とは
流星群の名前に使われている「しぶんぎ座」という星座は現在はない。放射点(流星群の流星がそこから放射状に出現するように見える点)のある辺りにかつて「壁面四分儀(へきめんしぶんぎ)座」という星座があったことに由来している。現在の星座で言うと「うしかい座」と「りゅう座」の境界あたり。
出現期間
2024年1月1日から1月7日まで。1月に入った頃から流れ始めるが、数が比較的多く観察されるのは、流星群の活動がピークとなる「極大」の前後1日程度。
流れ星のピーク
極大は1月4日午後6時ごろと予想されている。この時間帯は日本では放射点が昇っていないか、昇っていても低い位置にあるので観察に向いていない。
流れ星は放射点から離れた位置で光り始め、放射点とは反対の方向に移動して消える。流星の数は放射点の高度が高いほど多くなり、逆に低いほど少なくなる。放射点が地平線の下にある時間帯には流星の出現は期待できない。
オススメ観測時間帯は
しぶんぎ座流星群の放射点は、うしかい座とりゅう座の境界付近にある。観察するなら、放射点が高くなる4日未明(午前1時~5時ごろ)と5日(同)未明がオススメ。4日は放射点が高くなるについて流れ星が増え、午前5時ごろが最も多く見えそうだ。また4日夕方には、放射点が低いときに経路の長い水切り流星を楽しめる可能性もありそうだ。
流れ星の数
4日午前5時ごろに見える流れ星の数は、空の暗い場所で1時間当たり約10個の予想。5日は極大を過ぎて流星数が減るものの、放射点が高くなって流星数が増えるため、午前2時から同5時までで前日とほぼ同じくらい(空の暗い場所で1時間当たり約10個)の流星数となりそう。
見やすい場所や方角は
流れ星は、放射点を中心に放射状に出現する。放射点付近だけでなく、さまざまな方向に現れるので、なるべく空の広い範囲を見渡すようにしよう。また、街灯など人工の明かりが少ない場所を選ぼう。極大期には夜半に下弦過ぎの月が昇ってくるため、月のない方向の空を見るなど工夫をして観察に臨もう。
いつまで
しぶんぎ座のピークは鋭い(短時間の)ため、流星数が比較的多く観察されるのは、極大の前後数時間のみ。それ以外は数時間に1個、一晩で1個というくらいほとんど見えなくなる。
観察時の注意点
屋外の暗さに目が慣れるまで、最低でも15分ほどは観察を続けてみて。レジャーシートを敷いて地面に寝転んだり、背もたれが傾けられるイスに座ったりすると、楽な姿勢で観察できる。寒い時期なので、寒さ対策をしっかりして事故に遭わないように十分注意して観察しよう。