警察官試験を2度受け、保育士も目指した頑張り屋…「僕青」リーダー塩釜菜那さん、夢は「桜島の野外ステージに」

アイドルグループ「僕が見たかった青空」の塩釜菜那さん

 昨年6月に誕生したアイドルグループ「僕が見たかった青空」(通称・僕青=ぼくあお)でリーダーを務めるのは、鹿児島県出身の塩釜菜那さん(21)だ。人気グループ「乃木坂46」の公式ライバルとしてデビューし、レコード大賞新人賞を受賞。12月には初のワンマンライブを成功させた。「メンバーから刺激を受けて向上心が高まった」。勢いに乗るグループをまとめ、2024年もさらなる高みを目指す。

 アイドルに興味はあったが、勇気が出ずオーディションに応募したことはなかった。「乃木坂46さんの公式ライバルという言葉に引かれ、挑戦を決めた」。8月にはリーダーに任命され、「私でいいのかな」と不安も覚えたという。「自分は常に笑顔でポジティブ。スタッフには、そういったところが『僕青』らしいと言われ、やってみようと思った」とはにかむ。

 鹿児島で生まれ、6人きょうだいの中で育った。中学・高校と吹奏楽部で、担当はクラリネット。中学生の時出会った警察官に憧れ、2度試験を受けた頑張り屋でもある。僕青に加入するまでは、保育士を目指し短大に通っていた。「保育実習で、3歳児たちと砂遊びに夢中になったのが思い出」と懐かしむ。「実習を経て、周囲の人をよく見るようになった」といい、お姉さん役を務める今「あの経験がグループ活動でも生きているのかも」。

 「歌もダンスもレベルが高いグループ」が目標だ。メンバーは地方出身者が多く、今後はそれぞれの古里をPRする活動をしたいと考えている。「鹿児島の旅館に泊まって、温泉巡りのロケをしてみたい」。桜島の野外ステージに立つことも夢の一つ。「シンボルの桜島と青空、そして僕青。最高のコンビネーションになる」と目を輝かせる。

 しおがま・なな 2002年7月7日生まれ、鹿児島県出身。応募総数3万5678人の中から「僕が見たかった青空」のオーディションに合格した。クラリネットは高校時代、部で全国大会に出場した腕前だ。ニックネームは「がまちゃん」。身長157センチ、O型。

■僕が見たかった青空 北海道から沖縄まで各地から集まった23人で結成。秋元康さんがプロデュースし、デビューシングル「青空について考える」の作詞も手がけた。「大人になっても夢を諦めず、雲に覆われた向こうにある希望の青空を見てほしい」との思いを込めたという。31日にセカンドシングル「卒業まで」発売。

(別カット)アイドルグループ「僕が見たかった青空」の塩釜菜那さん
(塩釜菜那さんは右から2番目)

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