長崎県産ヒノキの廃材 総合案内所に変身! 東京五輪・パラで使用、長崎工高など製作

インターハイの総合案内所を製作する副島さん=長崎工業高

 長崎県立長崎工業高建築科3年生が廃材を活用し、来夏の北部九州インターハイの総合案内所を製作している。材料は東京五輪・パラリンピックの選手村に使用した県産ヒノキ。この課題研究全体を取りまとめる田﨑誠二郎さん(18)は「東京五輪同様、長崎から日本中に元気や勇気を届けられる大会になってほしい」と話している。
 県林政課によると、選手村の床材などに使った県産ヒノキは一昨年、本県に返却され、市町の公共施設や長崎駅のベンチに再利用された。その残材も活用できればと、県教委を通じ県立工業高4校に依頼した。
 総合案内所は縦2.4メートル、横2.3メートル、奥行き1.8メートル。各競技会場への交通や観光を案内するため、県内の主要駅などに計5台設置を予定している。
 長崎、諫早両駅向けの2台を担当する長崎工業高は、同科の17人が週3時間の授業や放課後に作業。製作リーダーの副島紹運さん(18)によると、廃材を出さないよう、骨組みの接続には、くぎなど金属類を使わず、木栓を使用。解体後に残った凹凸を削り取った端材も無駄にせず、格子状の装飾に再利用することを考えているという。
 副島さんは「設計段階から担当した。インターハイが成功してほしいという思いが、同世代の出場選手らに伝わるとうれしい」と語った。

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