清峰高OBが野球教室 小中学生170人と交流 プロらが丁寧に指導 佐世保

子どもたちに囲まれる中、打撃練習で見本を見せる八戸=佐世保市総合グラウンド野球場

 プロ野球ロッテの中村稔弥投手をはじめとする清峰高野球部OBによる野球教室が12月24日、長崎県佐世保市の市総合グラウンド野球場で行われ、県北地区などの小中学生約170人が攻守の基本を学びながら交流を楽しんだ。
 同野球部を応援する会(中村尚広会長)が3年連続で開催。中村投手のほか、独立リーグでそれぞれ投手として活躍した岸川滉生さんや豊村直大さん、県軟式野球界をけん引する十八親和銀行の栗山和高、貫亮介、八戸塁各選手らが講師を務めた。中村投手と同世代の清峰高OBも数多く駆けつけ、ポジションごとに複数のグループに分かれて優しく指導した。
 キャッチボールや投球練習で中村投手は参加者にピタリと寄り添い、ボールの握り方や体重移動などを丁寧に指導。川棚中2年でクラブチームの佐世保ブルズでエースを務める廣石歩さんは「分かりやすかった。太ももの内転筋を使って、着地した足がぶれないようにと教わった。自分も注目される選手になりたい」と笑みを浮かべた。
 打撃練習では手本として貫、八戸両選手が鋭い打球を披露して大きな歓声が沸き、岸川さん、豊村さんと参加各チームの代表打者との勝負などもあってにぎわった。

子どもたちと交流して一層の飛躍を誓う中村(左)=佐世保市総合グラウンド野球場

◎ロッテ来季6年目の中村「1軍でフル活躍を」
 清峰高から亜大を経てロッテに入団した27歳の中村は地元での教室開催に「自分もそうだったけど、今は野球を好きで楽しんでくれることが一番。中学生も小学生もレベルが高い。うまくなるためにつかんだことを反復し、継続を大事にしてほしい」と次世代の成長に期待を込めた。
 左腕から切れのある球を投げ込み、高校3年の夏は長崎大会最多タイの1試合18奪三振も記録した。プロ5シーズン目の今年は17試合(23回1/3)で3勝、防御率2.31をマーク。「比較的、自分の投球ができた」と振り返る一方で「1年間ずっとは1軍にいられていない」と反省も強調した。
 新年は長崎国際大で自主トレをスタート。「フルで投げ続けて活躍できる体力をつくりたい」と意気込む。3年連続で盛況となった子どもたちとの交流に関係者へ感謝した上で「これを続けるためにも僕が頑張らないと」と一層の飛躍を誓っていた。

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