もう10年前!2014ブラジルW杯で「最高のユニフォーム」5選

年が明けて2024年となった。ブラジルで開催された2014年のワールドカップも10年前の出来事となる。

「10年ひと昔」ということで、ここでは2014W杯から5つの素晴らしいユニフォームを選んでみた。この大会は全体的にユニ・デザインのレベルが高めだったという印象がある。

フランス

フランス代表 2014 Nike ホーム ユニフォーム

選手:アントワーヌ・グリーズマン

成績:ベスト8

キットサプライヤーがadidasからNikeに変更後、これが三代目のホームユニフォーム。

デザインは2012モデルよりも色の濃いダークネイビーで、フランスの歴史を振り返れば異色のキットカラー。この濃い色は次に登場した2016モデルにも引き継がれた。

立ち襟を採用した2011、2012モデルとは異なり、クラシックな襟付きデザインが印象的。レプリカユニフォームも大人気の一着となった。エンブレムの雄鶏の向きが、右向きから左向きへと変わったのはこのユニフォームから。

アルゼンチン

アルゼンチン代表 2014 adidas ホーム ユニフォーム

選手:リオネル・メッシ

成績:準優勝

決勝でドイツに0-1で敗れ惜しくも準優勝となったアルゼンチン。この大会で使用したホームユニフォームでは2008モデル以来となる差し色にブラックを配し、全体的に引き締まった印象を与える。脇や背面のゴールドの差し色もアクセントとして効いていた。

中心のストライプはスカイブルーで、アルゼンチン代表サポーターに好まれるスタイル。シャツ前面にはダイアゴナルでストライプを重ねている。一見伝統的でシンプルだが、実は細部まで凝ったデザインだ。

紋章のようなスタイルのエンブレムも特徴的。2011モデルから継続して重厚感のあるデザインだが、このスタイルが使われたのは2014モデルが最後となった。

ギリシャ

ギリシャ代表 2014 Nike アウェイ ユニフォーム

選手:ギオルゴス・カラグーニス

成績:ベスト16

ギリシャのユニフォームでは鉄板カラーのブルーを基調としたデザイン。ひとつ前の2013モデルからキットサプライヤーがNikeに変更。adidas時代とはまた違う雰囲気のデザインが好評だ。

ギリシャは国旗カラーのブルーとホワイトをホームとアウェイの基調色に使い続けている。時代によってホームとアウェイで色が入れ替わることもあるが、近年はホームにホワイト、アウェイにブルーで落ち着いている。

アウェイのブルーは国が面するエーゲ海を想起させ、その美しい色合いからこのユニフォームの人気は高い。

ロシア

ロシア代表 2014 adidas ホーム ユニフォーム

選手:セルゲイ・イグナシェヴィッチ

成績:グループステージ敗退

ウクライナへの軍事侵攻以降はスポーツ界でも完全に悪役となったロシア。キットサプライヤーadidasとの契約も現在は「一時停止」という措置が取られている。

adidasとの契約がスタートしたのは2009年から。その第1弾となった2009モデル、次の2010モデル、そしてこの2014モデルはクリムゾンレッドを基調色に採用。各部をゴールドで飾り、威厳と華やさを演出する格調高いデザインだ。この“クリムゾンレッド3部作”への評価は非常に高い。

2014モデルは、画像では少々分かりにくいが前面に透かしグラフィックをデザイン。これはモスクワの宇宙飛行士記念博物館にある「宇宙征服者のオベリスク」という、旧ソ連時代の宇宙開発の功績を讃えるモニュメントである。

ドイツ

ドイツ代表 2014 adidas ホーム ユニフォーム

選手:マリオ・ゲッツェ

成績:優勝

アルゼンチンと激突した決勝戦はスコアレスのまま延長戦に突入。この膠着状態を打ち破ったのはマリオ・ゲッツェの一撃だった。

ドイツは2014年大会で24年ぶり4回目のワールドカップ優勝を成し遂げている。その記念すべき大会でのユニフォームは、胸のV字が異色デザイン。レッドのグラデーションはドイツ国旗色のレッドを斬新な視点で解釈したものだ。

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全体的な色使いも素晴らしい一着。さり気なく配しているゴールドの差し色もおしゃれだ。ただ、全身ホワイトを採用した点はドイツ国内で少々物議を醸し賛否両論に。とくにパンツはブラックにすべきという声も比較的多かった。

だがW杯を優勝した後では批判的な声も小さなものとなる。6大会ぶりの優勝をもたらした偉大なチームの記念すべきユニフォームと人気は高い。

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