能登半島地震を受け、栃木県からも被災地支援の動きが出ている。県警は1日深夜、機動隊を中心に組織する広域緊急援助隊25人を石川県へ派遣、同隊は2日朝、現地に到着した。那須塩原市は同日、姉妹都市の富山県滑川市へ送る支援物資の準備を始めた。
県警警備2課によると、石川県公安委員会の求めを受け、派遣を決定した。期間は未定だが、被災者の救助や行方不明者の捜索を行う見通し。同隊は地表より低い場所を掘削できる重機「バックホー」や、倒壊家屋の解体などに使うチェーンソーを備えている。
同課の清水豊(しみずゆたか)災害対策官は「自衛隊や消防など関係機関と連携し、一人でも多くの命を救いたい」と強調した。
震度5弱を観測した滑川市から要請を受けた那須塩原市は、飲料水500ミリリットル入りペットボトル約2千本と、パン製造販売のパン・アキモト(那須塩原市)が製造したパンの缶詰約2千缶を発送する。3日午前には現地に到着する予定。4日には市役所本庁と各支所に募金箱を設置して支援を募るという。
同市危機管理室の小高裕一(こだかひろかず)室長は「被災者が一日でも早く日常に戻れるよう役立ててほしい」と話した。