深浦で津波30センチ被害なし/能登半島地震

青森県日本海沿岸の津波注意報解除後、鯵ケ沢町内の漁港で海の様子をうかがう夫婦=2日午後1時過ぎ
日本海沿岸への津波注意報発令を受け、情報収集に追われる鯵ケ沢町職員=1日午後5時7分、鯵ケ沢町役場
県庁各部局の担当者と防災危機管理課の職員が地震、津波に関する情報を共有した災害情報連絡員会議=1日午後5時32分、県庁
1日夕の能登半島地震で最大30センチの津波を観測した深浦港。沖出しを試みた船はなかったという=2日、深浦町

 石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震で、気象庁は1日、青森県の日本海沿岸に津波注意報を発表した。深浦町では同日午後6時過ぎ、最大30センチの津波が観測された。県防災危機管理課によると、県内で漁船などの被害やけが人は確認されていない。津波注意報は2日午前10時に全て解除された。

 同地震では青森市、弘前市、黒石市、五所川原市、十和田市、三沢市、つがる市、平川市など8市11町3村で震度2を観測した。県は津波注意報発表を受け、災害警戒本部、他県からの応援要請があった際に準備を行う応援本部を設置。災害情報連絡員会議を2回開き、県庁各部局と防災危機管理課の担当者ら約20人が情報収集に当たった。県は津波注意報の解除などを受けて2日午後3時、警戒本部を廃止した。

 沿岸部の市町村も対応に追われた。今別町、鯵ケ沢町、中泊町、佐井村が1日、災害警戒本部や災害情報連絡室などを設置。深浦町では総務課職員らが登庁して警戒したほか、鯵ケ沢町では消防署員らが沿岸部のパトロールに当たった。

 五所川原市は市浦地区に自主避難所2カ所を開設し、このうち1カ所に一時3人が避難した。深浦町が設けた避難所にも最大6人が身を寄せたほか、中泊町では小泊地区の稲荷山避難所に車両3台、折戸避難所に1台が自主避難した。各避難所はいずれも2日午前8時までに閉鎖された。

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