【能登半島地震】生鮮、総菜ガラガラ 道路網寸断で物流混乱

商品が届かずに空になった棚=2日午後1時45分、富山市内のコンビニ 

  ●スーパー、コンビニ水、カップ麺購入制限

 地震による道路網の寸断は物流に影響し、富山県内の食品スーパーやコンビニでは2日、生鮮食品や総菜などが品切れになった。一部店舗は欠品の張り紙を出し、余震の警戒で購入が集中した水やカップ麺の購入を制限する対応を強いられた。ガソリンスタンドには行列ができ、市民生活に影響が広がった。

 大阪屋ショップ(富山市)は店舗に大きな被害はなく、2日は通常通り開店した。ペットボトルの水やカップ麺については「1家族1ケース」に制限する店舗があった。担当者は「年末からの在庫で対応しているが、3日以降は県外から仕入れる商品に影響が出そうだ」と危ぶんだ。

 アルビス(射水市)は県内では26店が通常営業し、ルミネス店(富山市)、歌の森店(射水市)、タピス店(高岡市)の3店が休業した。ペットボトルの水やお茶を「1人2本まで」とする張り紙を掲示した店舗もあった。富山市のファボーレは2日、通常通り午前10時から午後9時まで営業した。生鮮食品売り場などには多くの買い物客が訪れ、食品や日用品を買い求めた。元日の石こうボードなどの落下で被害があった予約制の福袋は、補充の上、予定通り販売した。

  ●アウトレット休業

 三井アウトレットパーク北陸小矢部は2日、臨時休館とした。道の駅メルヘンおやべの農産物直売所は1、2日休みで、3日から営業の見込み。

 富山市内のスーパーには朝から家族連れらが次々に訪れた。弁当やカップ麺を買った80代男性は「1人暮らしなので、きょうとあすの食事を確保できてよかった」と安堵した様子。水や緑茶のペットボトルを3本購入した60代女性は「余震が収まらないのが怖くて、飲み物を準備しようと思った」と話し、足早に自宅へ向かった。

 コンビニでは、おにぎりやサンドイッチ、水の欠品が目立った。60代男性は家の食料が少しずつ減ってきていて不安だとし「みんなで助け合っていくしかない」と話した。

臨時休館となった三井アウトレットパーク北陸小矢部=2日午前8時半、小矢部市西中野

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