【能登半島地震】大地震、富山県内震度5強 3人重傷、34人軽傷

道路が崩落した国道359号=2日午前7時、小矢部市内山

  ●倒壊など住宅被害37件

 1日午後4時10分ごろ、能登半島沖を震源とする最大震度7の地震が発生し、富山県内でも富山市、高岡市、射水市など7市村で震度5強を観測した。県内で観測された震度としては過去最大で、2日午後6時時点で37人がけがをし、うち3人が重傷、34人が軽傷を負ったほか、建物倒壊など住宅の被害は37件で、全壊は氷見市で2件確認された。県は比較的揺れが小さかった魚津市、入善町を除く13市町村への災害救助法適用を決めたほか、自衛隊に災害派遣を要請した。

  ●1万9100戸 断水未復旧

 震源は輪島市の東北東30キロ付近で、深さはごく浅い。地震の規模はマグニチュード(M)7.6と推定される。気象庁は1日、能登地方に大津波警報を発表した。富山地方気象台によると、富山県内では震度計による観測が始まった1996年以降、2007年の能登半島地震(M6.9)の震度5弱が最大だった。

 県によると、けが人の内訳は富山市16人、氷見市6人、黒部市5人、高岡、魚津両市で各3人、射水、小矢部両市で各2人。

 県内の高速道路、国道、県道などでは通行止めが相次いだ。2日午後3時時点で小矢部市内の国道359号などの道路が崩れ、9カ所で全面通行止めとなった。中日本高速道路などによると、同日午後4時20分時点で、北陸自動車道金沢森本―砺波インターチェンジ(IC)間下り線の通行止めが続く。能越自動車道高岡―七尾IC間は上下線とも通行止め。鉄道など公共交通機関も運休が続いた。

 地震の影響で、富山、高岡、射水、氷見、小矢部5市の計約1万9300戸で断水が発生し、2日午後4時時点で約1万9100戸が未復旧。全15市町村が避難所を計402カ所で開設し、2日午前5時時点で避難者数は約1万5千人に上った。同日午後6時時点では計126カ所が引き続き設けられ、767人が避難している。

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