大坂なおみ、バーティの世界1位での引退表明に“理想的”と共感も「もう試合ができないのは残念」

大坂なおみ「世界1位の時に引退するのはカッコいい」

3月23日、現在世界ランク1位のアシュリー・バーティ(オーストラリア)が衝撃の引退発表をした。25歳と若くしてコートから別れを告げたバーティに、大坂は「世界1位の時に引退するのはカッコいい」と共感しながらも、「もう試合ができないのは残念」と語った。

今年の全豪オープンで母国選手として1978年のクリス・オニール氏以来となる44年ぶりの優勝を果たしているバーティ。現代の主流になりつつあるパワーテニスというより、正確で多彩なショットメーカーとして女子テニスの頂点に立った。

だが、23日に自身のインスタグラムで引退を発表。「頂点に挑戦するために必要なものはない。もう限界。テニスというスポーツに自分のすべてを捧げてきた」として、コートから離れる決断を下した。

これに大坂は、「友達から『バーティが引退したの知ってる?』ってメールが来たの。変な人って思ったわ。でも、それからツイッターを見たら、本当だった」と驚いたという。

「彼女にとってそれが良かったんだなと。去年はかなりタフで、ほとんど家に帰っていなくて、それが大きな負担になったんだと思う。でも、1年間ひたむきに頑張っていた姿を見て、本当に感動した」と敵ながらコートに向かう姿勢にリスペクトしているとした。

さらに、「彼女がやったことは理想的。世界1位の時に引退するのはカッコいいと思う。もう何も証明することがない、やりたかったことすべてをやり遂げたという気持ちになるの」と、自身も世界1位に立った身として感じるバーティの潔い決断を称えた。

バーティと大坂の対戦は、2勝2敗の五分。初めての対戦は2014年とバーティが休養する前のことで、最後の試合は2019年のWTA1000北京大会の決勝。大坂が3-6、6-3、6-2の逆転で勝利したが、それ以上に互いにリスペクトしながら純粋にテニスを楽しめたことが一番の思い出に残っているという。

それでも、「あのような試合がもうできないというのは少し残念。全豪オープン3回戦で勝てば、対戦することができたのに」と、もう対戦できないという寂しさもあると語った。

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