玖珠町出身の夏生大湖「インパクト残す」 つかみ取った俳優業、さらなる飛躍へ【大分県】 新年特集「昇る」

玖珠町出身の夏生大湖
さらなる飛躍が期待される夏生大湖
夏生大湖の今年のキーワード

 言葉に力を込め、あふれ出る俳優業への思いを熱く語る玖珠町出身の夏生大湖。2022年のデビュー直後から話題作へ相次いで起用され、昨年7月から9月は、日本テレビのドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」にレギュラー出演した。24年はさらに輝きを増しそうだ。

 21年の第34回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで明色美顔ボーイ賞を受賞し、芸能界入り。直後に「六本木クラス」でドラマデビューを果たし、「silent」「忍者に結婚は難しい」などに出演した。

 毎週、息詰まる展開が繰り広げられ話題を呼んだ「最高の教師―」では、明るいクラスの人気者、蓬田健斗役として回を重ねるごとに存在感を示した。

 「生徒役の30人の出演者それぞれにパッションがあって熱い思いをぶつける感じがあり、自分もそれを出さないと戦えないと思って演じていた」と振り返る。

 デビュー当時はいろんなことが目まぐるしく、状況がつかめずに追いついていけていない部分もあったというが、オーディションで射止めたこの役で「役に入り込む瞬発力、気持ちをつくる早さは格段に上がった」と手応えをつかんだようだ。

 24年は、5日からスタートするテレビ東京のドラマ「闇バイト家族」に出演。3月に公開予定の映画「PLAY!~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~」では、主役の奥平大兼の地元の友人役を演じた。「この1年は持っているもの全てを出し、とにかくインパクトを残す」と力を込める。

 3人きょうだいの末っ子で「兄と姉におんぶにだっこで何も自分で決めてこなかった」夏生が、初めて自ら何かに挑戦し、つかみ取ったという俳優業。「やればやるほど、表現することの深みにはまっています」

 新年はさらなる飛躍が期待される。「同年代の方が僕を見て頑張るきっかけにしてくれたら。とにかくかっこよく、今風でありながら“ザ・漢(おとこ)”というイメージの俳優になりたい」と意欲を燃やしている。

 なつき・おみ 2001年4月5日生まれ。中学、高校とバレーボール一色の生活を送り、卒業後は建設関連の会社に就職。1年半の勤務で現場監督も経験した。師範代だった母親の影響で日舞を10年間習っていた。現在の趣味は筋トレ。好きな映画は「百円の恋」とネットフリックスの「サンクチュアリ~聖域~」。地元のお薦めスポットを聞くと「伐株山」と即答。「山の中にぽつんとある神社を巡るのが好き。お宮とかの彫刻が好きで宮大工を目指すことも考えたほど」と表情をほころばせた。

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