今さら聞けない「クランクネックが合う人合わない人」パターのネック形状について教えて

【アマチュアSさんの“今さら聞けない”】
パターのネック形状はいろんな種類がありますが、それぞれの特性やどんな人に向いているかを教えてください。

【たけちゃん'sアンサー】
代表的な形状といえば「クランクネック」でしょう。他にも「ベントネック」「ショートスラント」「センターシャフト」などいくつかの種類があります。また最近はミスヒットに強い三角形状の「三角ネック」が登場し話題となりました。それぞれの特性を解説していきます。

「クランクネック」はハンドファーストにインパクトする人向け

クランクネック(※画像はピン「PLD ミルド アンサー2」)

まず王道の「クランクネック」ですが、シャフト軸線上よりヘッドが後方にある事でボールを包み込むイメージがしやすいと言われています。フェースから垂直にネックが伸びているので真っすぐに構えやすいというメリットがあります。

また、ネックが比較的重く重心が高いため、芯の位置も必然的に高くなります。つまり、打点位置が上になりやすいハンドファーストにインパクトする人に合う形状と言えます。ただし、視覚的に左を向きやすい形状なので引っかけに悩むゴルファーにはあまりお勧めできません。

「ベントネック」は真っすぐストロークしたい人向け

ベントネック(※画像はオデッセイ「2-BALL ELEVEN ツアーライン」)

「ベントネック」はネック部分が無く、シャフト自体が曲がっている形状です。クランクネックと逆でネックに重量が乗らないため、大型ヘッドとの相性が良いことから、比較的低重心のネオマレット形状のヘッドによく採用されています。打点がバラつくゴルファー向けのネックとも言われています。

どちらかというと、ストローク中にヘッドがアークを描くことが少ないゴルファーに向いており、出来るだけ真っすぐ引いて真っすぐ出したい人に試してもらいたい形状です。ただし、シャフト自体が曲がっているので、視覚的に難しく感じる人は使用を控えた方が無難でしょう。

「ショートスラント」はアークを描きたい人向け

ショートスラント(※画像はオデッセイ「Ai-ONE MILLED EIGHT T S」)

「ショートスラント」はクランクとベントの中間に位置する形状です。ネックが無いわけではないですが短く、ヘッドがややシャフト後方に位置します。マレット形状のパターと相性が良く、レベルからややアッパーめの軌道でインパクトする人に向いています。

ベントネックと違うのはヘッドがアークを描くゴルファーに向いていることでしょう。ヘッドをちゃんとターンさせたいが、クランクネックはちょっと苦手というゴルファーはこのネックがお勧めです。

「センターシャフト」は引っかけにくい

センターシャフト(※画像はピレッティ「プレミアシリーズ テラモ センターシャフト」)

「センターシャフト」はシャフトの延長線上に芯があるモデルです。オフセットがないので、左へのミスがしにくいというのが最大のメリット。

シャフトの延長線上に芯があるから簡単と思われがちですが、少しでも中心を外すとフェースの開閉が起きやすいので、インパクトの再現性の高いゴルファー向けの形状です。打点がブレる人は選ばない方が無難です。

「三角ネック」はブレにくい

三角ネック(※画像はテーラーメイド「TP トラス B4TH トラスヒール」)

流行りの「三角ネック」は、幅広い面でパターヘッドを支えることから、センターシャフトとは対照的に打点のブレに強いという特徴があります。

メリットだけ見るとベントネックに近いですが、クランク形状にもなっているので、ブレードタイプのヘッドとの相性も抜群。

プロの中で流行ったのはおそらくそれが理由で、ミスヒットに強いという三角ネックの特性と、長く使用してきたブレードタイプのヘッド形状を変えずにすむのがウケたのだと思っています。

たけちゃんの1分動画解説

■ゴルフクラブABCとは
巷には様々なゴルフクラブがあふれ、自分にぴったりの一本を見つけるのは至難の業。そもそもクラブを選ぶにも難しい用語が多く、深く知ることを敬遠している人も多いのではないか。そこでクラブ選びに役立つ「基礎中の基礎=“ゴルフクラブのABC”」を、全国から“患者”が訪れるというすご腕クラブフィッターたけちゃんに分かりやすく教えてもらう。

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