詩人永瀬さん生家にギャラリー 赤磐の保存会、カフェも開設

カフェやギャラリーの開設計画が進む永瀬清子さんの生家

 赤磐市出身で詩人永瀬清子さん(1906~95年)の生家(同市松木)を所有するNPO法人「永瀬清子生家保存会」は、建物内にギャラリーとカフェを開設する。2月のオープン予定で、開館日を大幅に拡大。「現代詩の母」と称される永瀬さんをより身近に感じてもらう。

 ギャラリーは母屋(木造2階延べ380平方メートル)1階和室の一角に開設。生活者としての視点を大切にした詩のイメージに合う素朴な工芸品や、女性作家の手仕事作品を中心に展示する。2階は永瀬さんの生涯や作品の紹介コーナー、机に座って詩作にふけられるスペースを設ける。カフェは平屋の離れ(61平方メートル)を改修し、ランチも提供する計画。開館日は月2回から週6日に増やす。

 生家では永瀬さん家族が戦後から約20年暮らしており、離れ隣の五右衛門風呂も2月の完成を目指して再生工事中。予約制で入浴できるようにする。

 横田都志子理事長は「永瀬さんを思い、語り合える場を充実させることで『詩作の聖地』を目指したい」と話す。総事業費約500万円はクラウドファンディングや市民らからの寄付で賄うという。

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