「新エネルギー車（ＮＥＶ）」大手の比亜迪（広東省深セン市、ＢＹＤ）は１日、2023年の新車販売台数（速報値）が前年比61.9％増の302万4,417台だったと発表した。同社として初めて年間販売が300万台を超え、過去最多を更新した。ＢＹＤによると、23年販売は、中国自動車市場の企業単体、同市場のブランド別、世界ＮＥＶ市場でそれぞれ最多を記録し、販売３冠を達成した。
ＮＥＶは電気自動車（ＥＶ）、プラグインハイブリッド車（ＰＨＶ）、燃料電池車（ＦＣＶ）を指す。ただＢＹＤはＦＣＶを生産、販売していない。
乗用車の販売は62.2％増の301万2,906台。内訳はＥＶが72.8％増の157万4,822台、ＰＨＶが52.0％増の143万8,084台だった。商用車は88.2％増の１万1,511台で、うちバスは3.4％減の4,705台。
ＢＹＤは23年の販売目標を300万～360万台に設定。目標の下限値をクリアした。
23年の輸出台数は4.3倍の24万2,765台だった。
■４Ｑにテスラ超え
ＢＹＤのＥＶの年間販売は米ＥＶ大手テスラ（180万8,581台、引き渡しベース）に次ぐ世界２位とみられる。
第４四半期（10～12月）のＥＶ販売に限定すると、ＢＹＤは52万6,409台で、テスラの48万4,507台を上回った。四半期ベースのＥＶ販売でテスラを超えるのは初めてとみられる。
■12月販売も最多更新
23年12月の販売台数は前年同月比45.0％増の34万1,043台。３カ月連続で月間30万台を突破し、８カ月連続で単月最高記録を更新した。
乗用車の12月の輸出台数は3.2倍の３万6,095台だった。
生産台数は、23年通年が前年比61.8％増の304万5,231台、23年12月が前年同月比31.4％増の30万8,972台。
