【ベトナム】カントー高速鉄道建設に名乗り、CTグループ[運輸]

ベトナムで不動産や小売事業を手がける複合企業CTグループが、南部カントー市とホーチミン市間約174キロメートルを結ぶ高速鉄道の建設投資に名乗りを上げた。複数の中国企業と協力して、官民連携(PPP)方式で建設する計画だ。同社のチャン・キム・チュン会長が首相宛てに送付した提案文書で明らかにした。2日付ダウトゥ電子版が報じた。

提案によると、高速鉄道は貨客兼用で、軌間は1,435ミリメートルの標準軌とする。ビンズオン省、ホーチミン市、ロンアン省、ティエンザン省、ビンロン省、カントー市の南部6省市を通過し、12駅を設置する。総事業費は約99億8,000万米ドル(約1兆4,200億円)を想定している。

CTグループは、中国鉄路工程集団(中国中鉄、CREC)、中国電力建設(中国電建)、中国中鉄傘下の中鉄二局、ベトナムの南部交通運輸コンサルティング設計会社(TEDIサウス)の4社と「メコンデルタ高速鉄道共同企業体(CMEX)」を組成して、世界銀行や中国建設銀行、中国銀行(BOC)、フランス開発庁(AFD)などの国際金融機関からの融資を受ける計画だ。

運賃の徴収による収益のほかに、鉄道を中心にした都市開発(TOD)モデルの導入で収益を上げることを予定している。

計画によると、今年上半期(1~6月)に予備事業化調査(プレFS)報告書を作成。2024年に投資準備と投資計画の承認、25年に詳細計画の作成、25~26年に土地収用を実施し、27~32年に建設および運行スタッフの育成を並行して進める。

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