クレモネーゼにリベンジのローマがラツィオ待つベスト8進出! 快勝アタランタは準々決勝でミラン戦【コッパ・イタリア】

[写真:Getty Images]

コッパ・イタリアのラウンド16、ローマvsクレモネーゼが3日にスタディオ・オリンピコで行われ、2-1で逆転勝利したローマが準々決勝進出を決めた。

今シーズンのコッパ初戦に臨んだローマは、昨シーズンの準々決勝で敗れたクレモネーゼとのリベンジマッチに臨んだ。直近のユベントス戦を0-1で惜敗したモウリーニョのチームは、セリエB勢との一戦に向けて先発6人を変更。GKをスヴィラールに代えたほか、エンディカがアフリカ・ネーションズカップ参戦のため離脱したバックラインにはチェリクが入り、ルカクの相棒がディバラからベロッティに代わった。

試合はクレモネーゼが15分までに4枚のイエローカードをもらうなど立ち上がりから球際で激しい攻防に。そのなかで序盤から主導権を握るローマは17分、ボックス手前右の好位置で得たFKをキッカーのペッレグリーニが壁の外から内に巻く絶妙なシュートで直接狙うが、これは相手GKの好守に遭う。

ファウルでプレーが切れる場面が目立つものの、冷静にゲームをコントロールするホームチームは前半半ば過ぎにビッグチャンスを創出。27分、ショートカウンターからカルスドルプの正確な右クロスを大外からゴール前に入ってきたベロッティがうまく右ももに当てて押し込みにかかるが、これはGKユングダルの好守に遭う。さらに、ゴール前でこぼれに詰めたペッレグリーニのシュートもクロスバーに阻まれた。

この絶好機を逸したことで良い流れまで失ったホームチームは、ここまでほとんどチャンスを与えていなかったアウェイチームの一刺しに遭う。37分、ロングボールのセカンドをコッロコロ、ジリオーネにダイレクトで繋がれると、ゴール前に抜け出したツァジュートに右足で流し込まれた。

クレモネーゼの術中にまんまと嵌ってビハインドを背負ったローマはすぐさま攻勢を仕掛けたが、前半の内に追いつくことはできず。敗れた昨季と同じ0-1のスコアで試合を折り返した。

迎えた後半、モウリーニョ監督は3枚替えを敢行。カードをもらっていたジョレンテとチェリクに加えて、ベロッティを下げてザレフスキ、クリステンセン、ディバラを投入。[3-5-2]から攻撃的な[4-2-3-1]に変更した。

すると、切り札のディバラは早速存在感を示し、ルカクへのラストパス、ニアのクリスタンテを狙った高精度の右CKでいきなり2つの決定機を演出した。さらに、54分には左ウイングにポジションを上げたエル・シャーラウィが得意のカットインから右足を振り抜くが、ゴール前の密集を抜けたシュートは惜しくも右ポストを叩いた。

完全に押し込んだ立ち上がりにゴールをこじ開けられず、徐々にクレモネーゼにカウンターで押し返され始めたローマ。この展開を受けてモウリーニョ監督はボーヴェを下げてアズムンを投入し、さらに前がかる。

すると、この攻撃的な采配が結果的に試合の流れを変えた。77分、最後尾のクリスタンテからの鋭い縦パスを右サイドで収めたディバラが中央のスペースへボールを送り込むと、これに反応したアズムンが3人目の動き出しでゴール前に走り込むルカクへ冷静にラストパス。最後はベルギー代表FWが難なくGKとの一対一を制した。

これで試合を振り出しに戻したローマは一気に逆転まで持っていく。83分、途中投入のスピナッツォーラがボックス左で果敢に仕掛けると、DFセル二コラのファウルを誘ってPKを獲得。これを名手ディバラがきっちり右隅へ蹴り込んだ。

その後、アズムン、エル・シャーラウィが絶好のカウンター機会を逸してトドメをさせなかったものの、クレモネーゼの反撃を凌ぎ切ったローマが、逆転で昨季のリベンジを達成。そして、宿敵ラツィオが待つ準々決勝進出を決めた。

また、同日行われたアタランタvsサッスオーロは、ホームのアタランタが3-1で勝利した。

この試合では前後半にデ・ケテラエルがいずれも見事なフィニッシュワークでドッピエッタを達成。さらに、ベルギー代表FWはミランチュクの3点目までお膳立て。その後、チームは試合終了間際に一矢報いるゴールを許したが、きっちり勝ち切った。

この結果、アタランタは準々決勝でミランと対戦することが決定した。

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