富山県氷見市の宮田小で地割れ 登下校に支障、対応検討

校舎前のコンクリートに亀裂が入った宮田小学校=3日午前11時20分ごろ、氷見市島尾

 1日に震度5強を観測した富山県氷見市島尾の宮田小学校で、地面のひび割れや陥没などが多数見つかった。3日は自治会役員が現場を訪れて被害状況を確認した。正門前のコンクリートに長い亀裂が入り、地面がむき出しになっているほか、校舎につながる坂道が崩れ、車の進入が難しい状況だ。市教育委員会によると、市内のほかの学校で宮田小のような大きな被害は出ていないという。

 地盤の緩みによって校舎脇の地面が沈み、広範囲にわたって校舎の基礎の下に空洞ができた。宮田校区自治会連合会の中田正幸会長(76)によると、学校の水道やトイレに使う水をためるタンクも壊れ、断水が復旧しても水を使えない恐れがあるという。

 中田会長は「地面が不安定で危険な所が多く、子どもたちを校舎に入れるのは心配だ」と言う。「一時的に他の学校に通うのも選択肢ではないか」と語った。

 市の泉澤智秋教育次長は宮田小について、児童の登下校に支障がある状況だと言い「市内の小中学校、義務教育学校の始業式をどうするかを決める4日に対応を考えたい」と話した。

 被害箇所の修繕はすぐには難しいものの、校舎内は十分に授業ができる状態だという。「児童が安全に登校できる良い方法を検討する」としている。

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