松山英樹「少しでも力に」 能登半島地震、航空機の衝突事故に沈痛

ハワイから日本に思いをはせる(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇ザ・セントリー 事前(3日)◇プランテーションコースatカパルア(ハワイ州)◇7596yd(パー73)

松山英樹が2024年シーズンの開幕戦に向けて日本を出発した日、石川県能登地方を震源とする大きな地震が起きた。「(日本で見た)最初の情報では、どれほどか分からなかった」という被害状況は、ハワイに到着してから徐々に分かってきた。

日本時間4日までに石川県内で78人の死者が確認されたと聞き、視線を落とす。東北福祉大在学中の2011年に東日本大震災が発生。「人が忘れていきそうな時にこういうことが起きるのかな…」。もうすぐ13年になる痛ましい記憶を刻んでキャリアを歩み、いまも地震のニュースには敏感になる。

東日本大震災の記憶を刻んでキャリアを歩んできた(撮影/田辺安啓(JJ))

「いつ、何が起きるか分からないですよね…」。小さなつぶやきに込められた思いは、2日に東京・羽田空港で起きた日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機が衝突した事故を受けてさらに大きくなった。「特に僕らは飛行機移動も多い。そういう意味では、こうやって普通にゴルフができることが幸せだと思う」と言った。

自分に何かできることはないか――。そんな思いを、まずは目の前に迫った試合のプレーで表現したい。「結果を出して、そういう人たちにニュースが届いて、少しでも力になれたらなと思います」。語った決意を胸に、ことし最初の試合を迎える。(ハワイ州カパルア/亀山泰宏)

決意とともに2024年シーズンの開幕戦へ(撮影/田辺安啓(JJ))

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