和歌山「ごまさん夕夜景」で国内外から誘客、ごまさんの夕日フォトコンテスト結果発表

最優秀グランプリ作品と優秀作品2点の計3点を選出

和歌山県田辺市の護摩壇山(ごまさん)からの夕陽や星空、夜景などの景観をアピールする「ごまさん夕夜景語らい協議会」はこのほど、護摩壇山から見える夕陽の写真を募る「ごまさんの夕陽フォトコンテスト」の優秀作品を発表した。テーマは「ごまさんの夕日」で、インスタグラム内「#ごまさんの夕日」で募集。投稿された写真の中から最優秀グランプリ作品、優秀作品2点の計3作品を選んだ。夕夜景を通じてまちの名前を国内外に伝え、誘客につなげる。

ごまさんの夕陽フォトコンテストは、観光庁が2023年度に行う「インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業」の一環として実施。11月から12月下旬まで開催され、約100作品の投稿があった。優秀作品は①護摩壇山から見た夕陽であること②ごまさん周辺で撮影した夕陽であること―を審査基準に選ばれた。

最優秀グランプリ作品「紅葉と夕陽の紅の競演を表現」

紅葉と夕陽の紅が競演しているかのように、ごまさんならではと評価された最優秀グランプリ作品

グランプリは、秋の紅葉を手前に据えて紀伊半島の山々の向こうに沈む夕陽を撮影した作品。紅葉と夕陽の紅の競演がごまさんならではの作品として評価された。

優秀作品の一つは、ごまさんスカイタワーが建設された当時、高野山の寺院に依頼して建てられた祠越しに夕陽を撮影した作品。高野龍神スカイライン、ごまさんスカイタワー建設時の記憶をよみがえらせたとして評価された。

優秀作品:祠越しに撮影した夕景は地域の記憶を紡ぐ

優秀作品:龍神村の空に龍が現れたかのように思わせた作品

もう1点は、カメラレンズのゴーストで評価が分かれたが、あたかも龍の目が空に現れたかのように見える夕景が選ばれた。審査に当たった1人は、龍神村にふさわしいと高評価を付けた。

大阪から約2時間で見る絶景を生かして誘客

フォトコンテストは、大阪から約2時間で絶景の夕日を見られるという地の利を生かし、秋の観光シーズに初めて実施された。想像以上に力作が集まり、審査会では審査員の頭を悩ませた。

審査をした同協議会事務局は、「山々に沈む夕陽を撮った作品が数多く投稿され、改めてごまさんから望む夕陽の美しさを地元の私たちも実感した。インバウンドで日本を訪れる外国の方々にもアピールし、護摩壇山からの夕陽を見ていただきたい」と話す。

フォトコンテストのテーマになった護摩壇山は、紀伊半島の中心に位置。最も山深く高い場所で夕陽や星空の他、早朝には雲海、冬季には樹海が見られる。山頂近くの道の駅ごまさんスカイタワー展望台は、毎年4~11月に営業し、12~3月は休業している。

望遠でとらえた作品

紀伊半島の山深さを表した作品

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