鮮やか伝統装束で蹴鞠初め 京都・下鴨神社

伝統装束をまとい、平安時代の貴族らが興じた蹴鞠を奉納する新春恒例の「蹴鞠初め」=4日午後、京都市の下鴨神社

 京都市左京区の世界遺産・下鴨神社で4日、平安時代の貴族らが興じた蹴鞠を奉納する新春恒例の「蹴鞠初め」があった。烏帽子や水干など色鮮やかな伝統装束をまとった男女が華麗に鞠を蹴り上げ、巧みな技を披露した。

 技を継承する「蹴鞠保存会」のメンバーが8人で円になり、鞠の精霊の名前に由来するとされる「アリ」「ヤア」「オウ」といった声をかけながら、蹴り合った。

 保存会によると、蹴鞠は飛鳥時代に大陸から仏教とともに伝わったという。保存会は明治天皇の勅命で設立された。山本隆史理事長は「一年間平安に暮らせますようにということで行っている。その気持ちに変わりはない」と話した。

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