【フェアリーS/全頭診断】「重賞即通用の可能性は十分」想定5人気以下の馬とは

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今週は中山競馬場で、第40回フェアリーステークス(GIII、芝1600m)が行われる。昨年は11番人気キタウイングが勝利したことで3連単51万馬券の波乱決着。一筋縄ではいかない中山マイル戦ゆえ枠順も重要となるレースだ。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬14頭の全頭診断を行う。

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■フェアリーステークス2024 出走予定馬全頭診断

・イフェイオン

未勝利を勝ち上がって臨む重賞の舞台。初の関東圏など課題もあるが、前走勝ち時計1分33秒3は優秀な部類に入る。デビュー戦、前走と内回りコースを経験しているのは強み。重賞即通用の可能性は十分だ。

・エリカリーシャン

重賞を使われた前走は勝ち馬と1秒差。当時先着を許した馬が出走する点も割引材料だ。

・カレンナオトメ

2度使われた中山芝1600mはいずれも連対外。現状は1400m以下が合っている印象を受ける。

・キャットファイト

4番人気に支持された前走阪神ジュベナイルF。道中位置取りが悪くなった影響か、まったく力を発揮できないままレースを終えた。2走前に稍重の芝1600mで記録した1分33秒1は破格。得意舞台替わりでの巻き返しは警戒すべきだ。

・キャプテンネキ

デビュー戦、2戦目はいずれも2着馬の脚のほうが目立っていた印象。前走ファンタジーS上位馬が軒並み次走阪神ジュベナイルFで凡走を喫した点から、重賞6着も評価を上げる材料としては決して強力ではない。押さえ程度が妥当か。

・ジークルーネ

前走負かした馬に未勝利を勝ち上がった馬はゼロ。レースレベルに疑問が残る点から、上位進出へのハードルは高いものとなりそうだ。

・スティールブルー

この馬で注目したいのは前走アルテミスS。チェルヴィニア、サフィラと世代上位の2頭には先着を許したものの、見せ場十分の3着は高いポテンシャルの証明と言えよう。初の小回りコースがどうかも、ノーマークにはできない。

・ティンク

1勝クラスですら掲示板外に敗れる現状。厳しい。

・テリオスサラ

前走はのちの阪神ジュベナイルFで好走したステレンボッシュの2着。その内容は高く評価できるし、2走前には中山芝で勝ち上がった舞台巧者だ。タフな冬の中山芝も合うタイプで、ここも印は必要だろう。

・ニシノティアモ

近2走の走破時計は平凡。重賞即通用は難しい注文と言えそうだ。

・マスクオールウィン

前走負かした上位馬は未勝利から臨んだ馬。レースレベルが高いとは言い切れず、新馬戦4着のマイル替わりもプラスに働くとは思えない。

・メイショウヨゾラ

未勝利を制した前走は1000m通過61秒6のスロー。メインのターコイズSがそうだったように、先行有利の馬場を活かした勝利だった。新馬戦で5着に敗れたマイル替わりでのペースアップを考えると、強調材料は乏しい。

・メジャーデビュー

芝での馬券内は勝ち馬と1秒8離されたもの。厳しい。

・ラヴスコール

勝ち馬と1秒差の前走は力負け。新馬戦を制した右回りに替わる点は好材料も、連対圏突入は容易ではなさそうだ。

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UMAJIN.netより一部編集・転載(2024年1月4日 18:01公開の記事

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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