イラン爆発、死者は84人 「テロ」と非難相次ぐ

3日、イラン・ケルマンで起きた爆発現場に集まった人々(AP=共同)

 【テヘラン共同】イラン政府は4日、南東部ケルマンで3日に起きた爆発の死者を84人と発表した。当初は死者数を103人としたが、95人に修正し、さらに変更した。負傷者は280人以上。国営メディアが伝えた。ライシ大統領は「テロによる犯罪行為」との声明を発表。アラブ諸国などからも非難が相次ぎ、サウジアラビアとカタールの外務省は3日「テロを拒絶する」と表明した。

 国連のグテレス事務総長も、爆発は何らかの「攻撃」だとの見方を示し、関与した者は責任が問われると強調した。犯行声明は出ていないが、米政府高官は3日、過激派組織「イスラム国」(IS)が過去に実行したようなテロ攻撃に見えると述べた。

 米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は3日の記者会見で、イランと敵対するイスラエルが関与したとの「兆候はない」と語った。在イラン日本大使館によると、邦人の被害は確認されていない。

 イラン最高指導者ハメネイ師は3日「邪悪な敵が新たな大惨事を引き起こした」とし、厳しい対応を取ると警告した。

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