【日本人選手の新チーム紹介~タイガース~】10年ぶりのポストシーズン進出に欠かせないベテランの存在

2014年に果たした地区4連覇のあと、チーム再建を進めてきたタイガースの陣容がようやく整ってきている。そこに欠かせないピースとしてタイガースが獲得に動いたのが、若き投手陣のお手本としての働きを期待するベテラン、前田健太だった。

1901年、ア・リーグ創設と同時に自動車の街・デトロイトで誕生したタイガース。リーグ優勝11回、ワールドシリーズを4度制覇している古豪は、2014年に地区4連覇を達成して以降、9年ものあいだ、ポストシーズン(PS)進出から遠ざかっている。

ここ9シーズンのタイガースは最下位4度と再建期だったが、2023年は地区2位と、ようやく陣容が整ってきた。そして、10年ぶりのPS進出に向けて、最初に動いたのがツインズからFAとなった前田健太の獲得だった。

昨季は2021年に受けたトミー・ジョン手術から復帰し、21試合に登板して6勝8敗、防御率4.23でシーズンを終えた前田だが、6月下旬以降は6勝4敗、防御率3.36と好投した。日本時間11月29日、タイガースは前田と総額2400万ドル(約36億円)の2年契約を結んだことを正式に発表。「6月に故障者リストから復帰したあとのピッチングは特によかった。8月には球速も戻っていた。その勢いが2024年、2025年に続くことを期待している」とタイガースのスコット・ハリス編成本部長は獲得に動いた狙いを語った。

今季のタイガースの先発ローテーション1番手は、昨季は怪我の影響で出遅れたものの、7月に復帰してから7勝(3敗)を挙げ、9月には月間最優秀投手にも選出され、2024年のサイ・ヤング賞のダークホースとして注目されているタリック・スクーバルが務める。

2番手は、昨季カージナルスとオリオールズで8勝(9敗)をマークしたジャック・フラハティ。そして、前田が3番手に入ると予想されている。その他も含め、全員が20代という若き先発陣のなかで、唯一のベテランとして前田が投手陣に与える好影響が期待されている。

野手陣では、ともにメジャー3年目のライリー・グリーンとスペンサー・トーケルソンが着実に成長しており、トーケルソンは昨季31本塁打、94打点と大ブレイクした。

タイガースに日本人選手が所属するのは、1998~2000年の木田優夫と野茂英雄(2000年)以来、実に24年ぶりとなる。2人のレジェンドを擁しても叶わなかったPS進出だが、前田は完全復活を遂げてチームを勝利に導くことができるか。古豪復活に向けて、若き才能とそれを支えるベテランの力が融合するタイガースから目が離せない。

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