スター候補生インタビュー(4) サッカー 重見柾斗(福岡大4年、大分高卒)「大舞台で力を発揮できる選手になる」 【大分県】

高校時代からプロ注目の選手であったが、福岡大進学後にフィジカル強化などに取り組み弱点を克服した重見柾斗。1年生の頃からメンバーに選ばれ、徐々に試合出場時間を伸ばした。4年時にはU-22日本代表として杭州アジア大会に出場し、J1アビスパ福岡の特別指定選手としてリーグ戦に出場。その活躍が認められてプロ契約を勝ち取り、今年は福岡でプレーする。今年はオリンピックイヤー。いやが上にもパリ行きの期待が高まる。

Q:昨年は杭州アジア大会に出場し、Jデビューも飾るなど躍進の年となりました。いい流れで今年を迎えられるのでは?

トントン拍子でここまで来たというイメージを持つ人がいると思いますが、自分の中ではU-22日本代表でもアビスパ福岡でも結果を残したとは思っていません。昨年3月に出場したデンソーカップ(第37回デンソーカップチャレンジサッカー茨城大会)の3位決定戦で活躍できたことが自信になりました。その大会で元日本代表の中村憲剛さんに、パスをつなげるために「ボールを止める」「正確に蹴る」ことの重要さを教えてもらい、ポジショニングを指摘されたことで一気にプレーが変わった。あの大会が僕のサッカー人生を大きく変えたと思っています。

Q:プロサッカー選手になることは、いつから意識していたのですか?

小学3年でサッカーを始めた頃から漠然とありました。高校の頃にはいくつかのJクラブで練習参加をしたのですが、技術的な部分では通用したけどインテンシティ(プレーの強さや激しさ)が劣っていました。いくつかのクラブからオファーがあったのですが、契約には至らず大学進学を選びました。インテンシティをクリアすればプロに近づくと思っていたし、福岡大に行けば自分のマイナスの部分を補えると思い、4年間はプロになるための準備と考えていました。

年始は母校・大分高の初蹴りに参加した

Q:福岡大の4年間で成長できた部分は?

1年生の頃からトップチームにいたのですが、試合に出られなかった。他の大学に進学した高校の同級生が1年生で試合に出ていたので、焦りはありました。高校までの自分ならふてくされていたと思うのですが、1、2年の頃は寮生活でサッカーに対する意識の高い仲間に囲まれていました。そこで自分にベクトルを向けることができ、自分はプロになるために大学に来たんだと強く思えるようになりました。4年間でハードワーク、球際の強さ、勝利のメンタリティーを備えることができたと感じています。

Q:どんな選手になりたいですか?

僕は何か突出した武器がないので、全てを高水準でプレーしたい。ポジションはボランチに固執していないし、与えられたポジションで勝負するつもりです。昨年はいい経験をさせてもらった。やはりトップレベルで戦える選手は大舞台で自分の力を発揮できる選手だと感じました。

Q:2024年はどんな年にしたいですか?

試合に出るのはもちろんで、他の大卒新人より違いを見せないとダメだと思っています。もちろんパリオリンピックに出場したい思いもありますが、そのためには得点やアシストで明らかに分かる数字を残さないといけない。そこは意識したいです。

今年も飛躍の年にすると誓った

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS