舞い散る火の粉、荒ぶる男衆 宇佐市で新年行事「鷹栖観音鬼会」【大分県】

たいまつを棒でたたき、火の粉を散らす締め込み姿の男衆=4日夜、宇佐市の鷹栖観音
大きなたいまつを担ぎ、駅館川を渡る締め込み姿の男衆
たいまつを棒でたたき、火の粉を散らす男衆
火の粉を散らす締め込み姿の男衆

 宇佐市上拝田、山本両地区で4日夜、1300年以上の歴史がある新年行事「鷹栖観音鬼会」があった。締め込み姿の男衆が川渡りや激しいたいまつ合戦をして、無病息災、五穀豊穣(ほうじょう)を願った。

 市内外から22~71歳の男性33人が参加。長さ約2メートルのたいまつを1本ずつ担ぎ、鷹栖山観音寺(上拝田)を出発。「わっしょい」と大きな声をかけながら凍える水温の駅館川(幅約40メートル、水深約1.5メートル)を渡り、対岸の鷹栖観音堂(山本)で参拝した。

 土手に設けた高さ約15メートルのどんどに点火。参加者は赤鬼と青鬼の二手に分かれてたいまつをぶつけ合った。見物客は舞い散る火の粉を浴びて厄払いをし、一年の健康を祈った。

 同市中原の会社員三浦祐嗣さん(48)は15回目の参加。「家族の健康を祈願して毎年参加している。風が冷たかったが、気持ちが引き締まった」と話した。

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