スターライト・キッド、ワンダー王者・安納サオリの挑発を歓迎「次は白いベルト」1・6後楽園へ闘志

スターダムの「イッテンヨン・スターダムゲート 2024」が4日、東京ドームシティホールで行われ、〝闇に踊る空虎〟スターライト・キッド(SLK)は、ワンダー王者の安納サオリからの挑発を歓迎した。1・6後楽園大会で実施される次期挑戦者決定ランブルマッチに気持ちを高ぶらせた。

第1試合の6人タッグを終え、新日本の永田裕志とゲスト解説を務めていたSLK。第3試合の6人タッグで登場したリング上の安納と目が合うと、昨年12・29両国大会でMIRAIから奪取した白いベルトを誇示された。

「挑発されたから余計燃えてきたよね。これだけ所属選手がいるのに、フリーの安納に流出しちゃったのはちょっと悔しいし。6日に白と赤の挑戦者を決めるランブルがあるけれど、当然、白を狙う。必ずつかみ取りたいっていう思いはあるかな」と意気込んだ。昨年を「21年と22年はベルトに挑戦し続けたんだけど、昨年はそこまでもいけず、思ったような結果が残せなかった。特にシングルには全然絡めることができなかった。気持ちばかりが先走っていて、悔しくてもどかしかった。年始早々にチャンスが舞い降りてくる運も実力のうちだよね」と自らを鼓舞した。

22年は渡辺桃と組みゴッデス王者、渡辺桃と鹿島沙希と組みアーティスト王者に輝くなど、所属する大江戸隊の躍進にも貢献した。それだけに無念の23年が明け「2022年に大江戸隊には尽くした部分があるので、私はシングル戦線かなって思いました。次は白のベルトを初めて巻きたい」と目標は明確になった。ワンダー王座は21年と22年に計3回挑戦。4度目の正直を狙う。

21年6月に全面戦争の末、所属していたSTARSから強制移籍した大江戸隊も昨年、SLKの不振と重なるように苦しんだ。同6月には林下詩美が率いるクイーンズクエストとの全面戦争となる金網戦に敗れ、同12・29両国大会では林下と上谷沙弥が保持するゴッデス王座に挑戦した刀羅ナツコと渡辺桃がリベンジに失敗。メンバーの主要タイトルへの挑戦は相次いだものの戴冠には失敗した。大江戸隊の復権にも期待を寄せたいところだ。

SLKは「大江戸隊のユニット力は一番だと思っていたけど、金網戦で負けたのが痛かった。だけどユニットのことはナツコに任せたい」とした。とはいえ、大江戸隊への愛着は強い。「いろいろな経験ができて、プロレスの幅が広くなったし、(21年8月に)8度目の挑戦でハイスピード王座も取れた」と成果を振り返った。周囲の予想を裏切ったヒールターンだったが「レスラーとしての格が上がりました。本当ならマイナスになるところをプラスへと自分で持ってきたからね。今思えば移動して良かった。でも、昨年の結果を見ると状況を変えなきゃいけない。それも踏まえて、次は白のベルトを狙います」とキッパリ。誇りを胸に、新たな目標に向かう。

安納との接点はデビュー時までさかのぼる。15年5月にアクトレスガールでデビューした安納がスターダムに初登場した同年10月の大会は、SLKのデビュー戦と重なっていた。同年の新人王トーナメントにともに参加したが対戦はなし。風香の下で一緒に練習し、写真等を交換した記憶もある。ただし、昨年4月に安納が6年ぶりにスターダムに登場して以降、接触はタッグ戦での数回のみ。シングル戦はない。

「安納はブリッジが得意だけど、私もスタースープレックスホールドがあるから、試合でもブリッジでも負けたくない。相手はシンプルな技が多い印象があるけど、私は飛んだりもするから派手さでも勝ちたいよね。昨年5月に福岡で対戦した時に『安納サオリをぶっつぶす』って言ったんだけど、その後チャンスがなかったから、ベルトを持っている安納と戦えたらちょうどいい」

シングル戦線とともに目標に掲げるのが他団体への進出。「やっぱりいろんなものを経験するのが大事。他団体にもたくさん上がりたい」と話す。この日、団体から4月4日の米国・フィラデルフィアでのスターダム単独興行開催が発表された。「絶対に出たいよね。今年は今までにない経験をたくさんしたい」と飛躍を誓った。

なお、この日の6人タッグはフキゲンです★と吏南と組み、葉月&羽南&飯田沙耶組と対戦。9分21秒、ブロックバスターホールドで吏南が羽南に屈し敗れた。1・3横浜武道館大会でも6人タッグのワンデートーナメントは準決勝敗退。それでも「これから上げていくだけ」と巻き返しを約束し、ワンダー王座挑戦権獲得に目をぎらつかせた。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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