【能登半島地震】静岡朝日テレビの取材班が被災地を歩く 石川県志賀町

白鳥衛記者:
「志賀町役場です。町内のほぼ全域で断水が発生したため、午前11時から給水パックを配布している。配布から1時間が経った今もこのように長蛇の列ができている」

Qいつから断水している?

給水をもらいに来た住民:
「断水はきのう(1日)の夕方5時ぐらいから出なかった」

Qお風呂や食事は?

「うちらはお正月でおせちを作ってあったのでそれをなんとか食べたんですけど、洗うものは全然洗えないから」

Qお風呂とかも?

「お風呂も入られるような状態じゃない」

給水をもらいに来た人
「電気も止まって水道も出ないから風呂はない」

Q昨夜は眠れた?
「眠れない。(余震が)止むことなかったから。グラグラと今でも体が揺れているような感じ」

白鳥衛記者:
「道路が完全に割れていて隆起している箇所も見られる」

最大震度7を記録した石川県志賀町。

建物の倒壊や地割れなどで通行できなくなっている道路が多くあり、細心の注意を払いながら、市街地を車で移動します。

富来漁港・志賀町

白鳥衛記者:
「津波の被害を受けたこちらの港では駐車場の地面が至る所で割れるなど、地震の爪痕が今も残っている。また津波の影響か、こちらの車の前方部分が完全に段差に乗り上げている」

漁港の様子を見に来た職員に話を聞くことができました。

Q地震が発生してからここに来るのは初めて?

富来漁協の職員
「そうです」

Qきょうはなぜこちらへ?

「被害の確認。状況確認と報告もあるから、一通り見ておこうと思って」

富来漁協の職員
「ここも全部、もともと平坦だったものが、こんな段差になって」

Qこの段差がですか?

「そうです」

Qもともとは同じ高さだった?

「同じ高さだった。もとはね。これだけみんな…もともとは同じ高さだった?」

Qここもですか?

「ここはこれだけ下がった」

富来漁協の職員
「ちょっとこれは復旧には相当、時間がかかりそうな感じ。沖もこれじゃ出れるような状態じゃないから。なんとか早めに復旧してほしい」

志賀町

停電しているため、日が暮れても、志賀町の民家には明かりが灯りません。

白鳥衛記者と住民(夫):

少しお邪魔させていただきます。失礼します。

「食べ物は自分は電気をつけていたので、妻がコンビニで買ってきた。家で火を使おうにもみんな電気が必要だから…」

Q今は電気も水道も止まっている状態?

「一番大事な便所が。地震が来た直後が水がまだ出たから風呂に水を張って、バケツに水をくんで一回一回流している」

こちらの70代の夫婦は、家が高台にあり、津波のリスクは低いと考え、避難所にはいかず、自宅でそのまま生活を送る決断をしました。

食料や飲料水に関しては、近くのコンビニや金沢市に住む子どもの援助で賄えているといいます。

電気は自前のバッテリーで何とかやりくりしていますが、先行きの見えない、余震に怯える日々が続きます。

住民(妻):
「大変です。寒くて寒くて…」

住民(夫):
「(きのうは)何かあったらすぐ出られるように、居間で玄関の鍵を閉めずにいつでも出られる状態で寝ていた。きょうもそうしようと思っている」

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