「2024年は、基盤固めの年。社員との交流を増やし、会社をもっと好きになるような取り組みにも力を入れたい」とにこやかに話す、グローバルイノベーション専務取締役の上江洲有香さん。システム開発やネットワークの構築・運用を中心に、沖縄県産の野菜や果物、肉・魚介のほか、加工品、調味料などを販売するECサイト「ハルハルおきなわ」の運営も手掛ける同社。企画立案と発信力の要となっている女性社員たちを束ね、会社とハルハルおきなわの認知度を高める仕掛けづくりに奮闘中だ。
広報を中心に、インスタグラムなどSNSでの発信を強化。「楽しく見てもらう」ことに重きをおいた投稿は、依頼先企業に常駐し業務にあたる社員とのコミュニケーションにも役立っている。年々増えている女性社員の、働きやすい環境づくりにも力を入れる。
ハルハル沖縄では昨年、人気ユーチューバーと連携したキャンペーンなどを展開。「継続的な認知と売り上げにつなげる難しさを感じました」。今年は料理動画の掲載など、新たなアプローチを計画する。「ファンづくりでサイトを盛り上げ、生産者の皆さんが元気になるサポートができれば」と、前を向く。
うえず・ありか 1989年生まれ、宜野湾市出身。中部商業高校卒。2015年4月、(株)グローバルイノベーション入社、21年4月専務取締役就任。
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新しい年を迎えました。沖縄のビジネスシーンで活躍する女性を紹介する本企画「沖縄の輝く女性たち」は、開始から20年以上になります。男女雇用機会均等法が成立後38年が過ぎても女性管理職の割合は12.7%にとどまり、政府が2003年以降、指導的地位の女性を少なくとも30%にという目標を掲げる中、国内の女性社長の比率は1割に満たない8.2%です。そのような社会状況の中、女性リーダーの存在に注目し掘り起こす意義はいまだ大きいと考えます。生き生きと自分の道を歩む女性たちの姿は、同じ女性のみならず、先の見えない時代の中で懸命に前に進もうとするすべての人に力を与えてくれます。
希望あふれる新年に、沖縄のビジネスシーンで活躍する女性たちを紹介します。2022年の国内の女性社長の比率(帝国データバンク調べ)を都道府県別にみると、沖縄は11.6%でトップでした。全国1位とはいえ、1割をようやく超えたところであり、女性活躍の推進はまだ道半ば。その中でも女性たちは、自分の信じた道をまい進し、飛躍に向け日々を積み重ねています。紙面を通じて女性リーダーのパワーを発信し、活躍を期待したいと思います。(企画・制作 沖縄タイムス社営業局)