女性の自立を技術与え支援 琉佐美代表 トンケリー美由紀さん【2024沖縄の輝く女性たち・PR】

琉佐美のトンケリー美由紀社長

 「お金や生活環境を理由にやりたいことを断念するのはもったいない。シングルマザーが挑戦できる環境を整えて自立を支援したい」。そう語るのは県内で8店舗のネイルサロンやネイルケア事業を運営する琉佐美で代表を務めるトンケリー美由紀さんだ。自身で店舗運営を手掛ける一方、自治体の求職者支援訓練ではネイリストの講師として生徒の自立を後押しする。「ネイリストは学歴や職歴など関係なく、同じ土俵に立って技術をスタートできるので、チャレンジしてほしい」と話す。

 造形技術や感性が高く、経験を積めば大きく成長できる資質があっても、子育てと仕事の両立の難しさで挑戦に消極的になってしまうシングルマザーも多いという。それを支援しようと、今年から夏休みを利用したグアムへの短期親子海外留学制度をつくり社内参加者を募る。帰国後の就労環境を考慮して店舗の改装も進める。さらに今年はNPO法人を立ち上げてシングルマザーの自立支援を新たな事業としてスタートする。「長期的な視点で沖縄の貧困問題を考えると母親の就労支援は欠かせない。負の連鎖を断ち切り、次世代を担う子どもたちが健やかに育つ環境をつくりたい」。
とんけりー・みゆき 1978年生まれ。南風原町在住。広島県でネイルサロンを経営、2011年に南風原町で「Nails beautyCastle」開業。現在、県内で8店舗を経営。

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 新しい年を迎えました。沖縄のビジネスシーンで活躍する女性を紹介する本企画「沖縄の輝く女性たち」は、開始から20年以上になります。男女雇用機会均等法が成立後38年が過ぎても女性管理職の割合は12.7%にとどまり、政府が2003年以降、指導的地位の女性を少なくとも30%にという目標を掲げる中、国内の女性社長の比率は1割に満たない8.2%です。そのような社会状況の中、女性リーダーの存在に注目し掘り起こす意義はいまだ大きいと考えます。生き生きと自分の道を歩む女性たちの姿は、同じ女性のみならず、先の見えない時代の中で懸命に前に進もうとするすべての人に力を与えてくれます。

 希望あふれる新年に、沖縄のビジネスシーンで活躍する女性たちを紹介します。2022年の国内の女性社長の比率(帝国データバンク調べ)を都道府県別にみると、沖縄は11.6%でトップでした。全国1位とはいえ、1割をようやく超えたところであり、女性活躍の推進はまだ道半ば。その中でも女性たちは、自分の信じた道をまい進し、飛躍に向け日々を積み重ねています。紙面を通じて女性リーダーのパワーを発信し、活躍を期待したいと思います。(企画・制作 沖縄タイムス社営業局)

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