タイ国民の“ほぼ全員”が使うスマホ決済手段「プロンプトペイ」って? 仕掛人のタイの銀行員に密着 

タイ国民の「ほぼ全員」が使っているというスマートフォンでの決済手段が、名古屋に上陸していることをご存じでしょうか。

仕掛人の「タイの銀行員」に密着しました。

(柳沢彩美アナウンサー)
「三菱UFJ銀行の中にある会議室で“とある会議”が行われているそうなので、お邪魔してみようと思います」

名古屋市中村区の、三菱UFJ銀行名古屋駅前支店。

会議室にいたのは…

(アユタヤ銀行 シャッドさん)
「三菱UFJ銀行の子会社のアユタヤ銀行で働いていて、ビジネスマッチングを担当している」

タイの銀行員のシャッドさん。これまで「おにぎり」「うなぎ」「お寿司」など、およそ20軒の飲食店の出店を現地で後押ししてきました。

(シャッドさん)
「サケ、イクラは(タイ人に)大人気」

タイの経済成長が進む中で、日本食人気も年々高まってきているとのこと。

この日も日本食企業のタイ出店に関する作戦会議。市場調査を兼ねてランチは名古屋名物「味噌煮込みうどん」です。

(シャッドさん)
「アロイマー」

(柳沢アナ)
「今はなんと言った?」

(シャッドさん)
「アロイマーというのは“本当に美味しい”というタイの言葉」

お箸はまだ慣れないと言いますが、味噌煮込みうどんはシャッドさんの口にも合った様子。すると、会計の時に聞きなれない一言が。

(シャッドさん)
「プロンプトペイで」

(柳沢アナ)
「『プロンプトペイ』という聞き慣れない言葉が…」

(シャッドさん)
「タイでは非常に有名」

「プロンプトペイ」は、2017年にタイ政府主導で始まったQRコード決済なんです。

タイの人口およそ7160万人に対して登録者数はなんと6860万人。国民のほとんどが利用しているんです。

(柳沢アナ)
「レシートはどうなる?」

(シャッドさん)
「支払後にこういうレシートが出てくる」

味噌煮込みうどん2233円がタイバーツに両替されて、直接シャッドさんの口座から引き落とされます。

大きな特徴はクレジットカードとは違い、両替手数料がかからないこと。

この『タイ人御用達』の決済手段、実は名古屋でも去年4月から約100店舗で使えるようになりました。

その狙いを旗振り役となった、現地タイの銀行担当者にも聞きました!

(アユタヤ銀行 合屋祐美さん)
「こういった便利なサービスを日本でも利用可能にすることで、日本とタイのつながりを強くする橋渡しができれば」

シャッドさんの今回の名古屋出張のお土産は「あんかけスパ」。こちらも、もちろん「プロンプトペイ」で決済です。

(シャッドさん)
「(日本の)デパートでの買い物やテーマパークなどでプロンプトペイで払うことができたら、もっともっとタイ人が遊びにくると思う」

日本を訪れるタイ人はいまや月に5万人以上!プロンプトペイが観光客の心をつかむ要素であることは間違いありません。

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