デニムでMINIコンセプトカー 青木被服など アパレル製品も開発

デニムで装飾したMINIのコンセプトカー

 カジュアル衣料製造の青木被服(井原市西江原町)は、英国発祥の自動車ブランド「MINI(ミニ)」の正規販売店を運営するアルコン岡山(岡山市北区平野)と協業し、独自加工のデニムで装飾したコンセプトカーを製作した。同じデニムを使ったアパレル製品も開発中で、三備地域(備前、備中、備後)特産のデニムとMINIのブランドをPRする。

 オープンカーの「MINIコンバーチブルクーパーS」をベースに、デニムを中心とした生地で内外装を飾り付けた。車体の大半を覆うのは、銀糸を織り込んだ青色デニムの上に黒色デニムを重ねて縫い合わせ、ダメージ加工を施したオリジナル素材。黒色デニムが所々破れた箇所から、銀糸がきらきらと輝く青色デニムがのぞく。風を切るMINIの疾走感をイメージしたという。

 内装は高級感を演出するため、豚革を藍色に染め箔(はく)で表面に光沢を出した素材を使い、インストルメントパネル(計器盤)周辺などを飾った。生地は内外装ともにテープで貼り付けている。デザインは、ロンドンの情景やロック音楽のテイストを取り入れた青木被服のブランド「ファガッセン」が監修した。

 10日に販売店「MINI岡山」(同所)でお披露目会を開く。コンセプトカーは同店ショールームをはじめ、岡山県内の商業施設などでの出張展示会で並べる。30日には井原署と連携した交通安全運動で井原市内を走る予定。

 アパレル製品はコンセプトカーに使った独自加工のデニムで仕上げる。テイストの異なる二つのコラボシリーズを立ち上げ、「デビル」としてジーンズやジャケット、バッグなど7品目(2万7500~15万4千円)、「エンジェル」としてTシャツやパーカなど6品目(8800~2万9700円)を展開する。いずれも受注生産で、デビルは同社のオンラインストアなどで注文を受け付け中。エンジェルは10日から。

 今回の協業は、同社がデニムを使って岡山県内のグランピング施設の内装を手がけたことを、アルコン岡山が知って持ちかけた。

 青木被服の青木俊樹専務は「地域が誇るデニムの可能性を広げ、新たな製品やサービスの創出につなげたい」としている。

コンセプトカーと同じデニムで仕上げた「デビル」シリーズ商品の一部

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