300年続く初市 広島・尾道の神社で威勢良く 不漁や円安で海産物が過去最高値付ける

広島県尾道市では江戸時代から300年以上続く、「伝統」の初市が開かれました。

せり人
「北海するめ今年もないぞ、これは。もう見れんかもしれんよ」

威勢の良いかけ声で競りが行われたのは、尾道市の住吉神社の境内です。

市内の事業所8社が「ちりめん」や「にぼし」、「エビ」など去年より5品目少ない35品目、合わせておよそ21・6トンを出品。

参加者が声を張り上げながら一品、一品競り落としていきました。

出品された海産物では「昆布」や「イカ」は海水温の上昇などによって生育不良だったり漁獲量が落ち込んだりしたため、価格が高騰しました。中でも「イカ」は、外国産の「剣先(けんさき)」が円安も背景に過去最高値。国産「するめ」も不漁だったため、過去最高値をつけました。

尾道浜問屋協同組合の福島光宏理事長
「令和6年は全国的には寂しいスタートになりましたけど、この初市に関しては元気いっぱい、この元気を尾道の活力にし、全国に届けていきたい」

今回の初市の取引高も過去最高額を記録し、5335万円あまりでした。

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