TOYOTAがスポンサーだったことを「忘れられている」欧州5つのチーム

日本が世界に誇る自動車メーカーのトヨタ自動車。

名古屋グランパスのスポンサーとして有名であり、かつてはトヨタカップやクラブワールドカップの大会スポンサーだった企業だ。

同社は過去にバレンシアやフィオレンティーナなど海外有名クラブのユニフォームでスポンサーを務めたが、その一方でマニアックなファン以外にはスポンサーだったことを「忘れられているかもしれない」チームも存在する。

ここでは、そんな欧州の5チームとそのユニフォームをご紹介しよう。

バーゼル

バーゼル 2002-03 Nike ホーム CL ユニフォーム

かつて中田浩二氏も在籍していたスイスの強豪バーゼル。2001-02から2003-04の3シーズンでトヨタ自動車と契約し、国内リーグやUEFAチャンピオンズリーグのユニフォームにTOYOTAの胸ロゴを付けていた。

とりわけ2002-03シーズンはCLで大躍進したこともあり、当時CLを見ていたサッカーファンならこのロゴのユニフォームを覚えているかもしれない。

ヴァランシエンヌ

ヴァランシエンヌ 2008-09 Diadora ホーム ユニフォーム

現在は2部リーグドゥに所属するフランスのヴァランシエンヌは、実は欧州サッカー界でもトヨタ自動車と比較的長く契約していたチームの一つ。

2004-05から2011-12の8シーズンで胸にTOYOTAロゴを掲出し、その後の数シーズンは鎖骨スポンサーとして契約している。06-07から11-12までの6シーズンは1部リーグアンに所属していた。

クラブのホームタウンはフランス北部のヴァランシエンヌで、この街にはトヨタ自動車の工場が存在する。

ペルージャ

ペルージャ 2003-04 Galex ホーム ユニフォーム

日本では中田英寿氏の古巣として有名なペルージャ。トヨタ自動車とは2002-03、03-04の2シーズンで契約し胸にTOYOTAのロゴマークを付けていたが、現在ではそのことを覚えている人も少なくなった。

最初の02-03シーズンはFWファブリツィオ・ミッコリの活躍もありセリエAを10位と健闘するも、次の03-04シーズンは15位で終了しフィオレンティーナとの残留プレーオフへ。結果は2戦合計1-2で敗れセリエB降格が決まった。

03-04シーズンで9番を背負ったスキンヘッドのアタッカーはジェイ・ボスロイド。ジュビロ磐田(2015-16年)や北海道コンサドーレ札幌(2017-21年)で活躍したイングランド人選手だ。

ベシクタシュ

ベシクタシュ 2011-12 adidas サード ユニフォーム

香川真司(セレッソ大阪)の古巣でもあるトルコリーグ3強の一角ベシクタシュは、2011-12から2013-14の3シーズンでトヨタ自動車と契約していた。

当時のベシクタシュのユニフォームには優れたデザインが多く、TOYOTAロゴとのコンビネーションも素晴らしい。とりわけ11-12シーズンのサードユニフォームは黒基調にピンストライプ柄が好評だった。

トルコリーグで自動車ロゴの胸スポンサーは比較的珍しいが、トルコには1990年代から稼働しているトヨタ自動車の工場がある。

ツルヴェナ・ズヴェズダ

ツルヴェナ・ズヴェズダ 2007-08 Nike ホーム ユニフォーム

レッドスター・ベオグラードの名でも知られるセルビアの名門クラブは、2005-06から2007-08の3シーズンでトヨタ自動車と契約。1991年に日本で開催された第11回「トヨタカップ」ではチリの名門コロコロを下して優勝したクラブである。

FIATなど西欧の自動車メーカーの人気が高かったという当時のセルビアで、なぜトヨタ社がスポンサーとして参入したのか。そのキーマンは、トヨタ社とつながりのある名古屋グランパスのレジェンド、ドラガン・ストイコヴィッチ氏である。

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ストイコヴィッチ氏が古巣ツルヴェナ・ズヴェズダの会長に就任した2005年に、クラブはトヨタ自動車とスポンサー契約を締結。そして同氏が2007年10月に会長職を辞任すると、07-08シーズンを最後にTOYOTAのロゴもユニフォームから消えている。

トヨタ社とクラブを結びつけたのはストイコヴィッチ氏と言われており、ある意味で非常に分かりやすい構図だった。

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