「長周期地震動」2番目に大きい「階級3」県中部で【長野】

能登半島地震では、建物の高層階をゆっくりと長く揺らす「長周期地震動」が観測されています。県中部は2番目に大きいレベルでした。

1日に発生した能登半島地震。県内では最大震度5弱を観測しました。

■「こういう揺れ珍しいよね、まだ揺れているよ」

中部では、震度4を観測しました。

■松本市に帰省
「(地震の)時間はすごく長く感じられた。かなり長いなって思った」
■安曇野市民
「(揺れが)長かったですね。これまでの地震は弱い揺れが短い感じだったので、初めての感じでした」

気象庁は、建物の高層階をゆっくりと揺らす「長周期地震動」の「階級3」を、中部で観測したと発表しました。「立っていることが困難」とされる、上から2番目のレベルです。

■長野地方気象台 山崎一郎南海トラフ地震防災官
「(長周期地震動は)高いビルを長時間に渡って大きく揺らすような特徴、遠くまで伝わりやすいという特徴がある。長野県でも高層ビルや高層建築が増えてきている。上層階では長周期地震動による揺れの被害が起こる可能性もある」

松本市のホテルブエナビスタは、地上14階建て、高さは67mです。上層階と低層階では「揺れ方」が違いました。

■ホテルブエナビスタ 重山敬太郎総支配人
「14階にいたスタッフは立っていられなかったと言っていた。私は1階にいたが普通に歩けた」

14階に設置しているカメラが捉えた地震発生時の映像では、次第に揺れが大きくなり、花瓶が倒れるほどです。このフロアにはレストランがあり、営業には影響はありませんでしたが…

■ホテルブエナビスタ 重山敬太郎総支配人
「倉庫にある冷蔵庫からビールやらワインやら落ちてしまって、100本近く割れました」

エレベーターは地震を感知すると自動で停止、揺れが弱い時は自動復旧します。しかし、今回は手動での復旧になったそうです。

■ホテルブエナビスタ 重山敬太郎総支配人
「今回のような、揺れが横揺れで長く続くような度合いが激しい時は、自動復旧しない」

ホテルは、地震発生直後に館内放送で注意喚起をした他、約200人がいた3階のイベント会場では、机の下にもぐることなどを呼び掛けました。

■ホテルブエナビスタ 重山敬太郎総支配人
「安全を最優先してどのように誘導するか避難させるかを常に考える、これが日頃の備えかなと思います」

特にホテルやマンションなど高い建物では、震源から離れていても身を守る行動が必要です。

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