標本資料 貸し出し周知へ展示会 倉敷・自然史博物館 25種類並ぶ

市立自然史博物館で開かれている標本資料の展示会

 倉敷市立自然史博物館(同市中央)は、県内の学校園や公共施設に貸し出す標本資料の展示会を開いている。利用が伸び悩む貸し出し事業「まちかど博物館」の周知を狙いに初めて企画。虫や鉱物といった多様な分野の標本箱を並べ、活用を促している。16日まで。

 「日本のクワガタムシ」「南アメリカのチョウ」とテーマに沿って分類した25種類の標本箱を展示。かつて同市中庄地区にあった帯江鉱山から産出された石英や鉱さいを紹介する「帯江鉱山跡の鉱物」、クマゼミやアブラゼミなど6種類30匹のセミを集めた「高梁川流域のセミ」といった地域色のある資料も多く並べている。

 まちかど博物館は2014年にスタート。植物▽昆虫▽動物▽地学―の4分野計60種類を解説パネルや展示台とセットで無料貸与しているが、貸出件数は年間40件程度にとどまっているという。

 自然史博物館は「地元に限らず広域で収集した資料も多い。市外の学校や文化施設にも貸し出せるので、まずは展示会で見てほしい」と呼びかけている。

 展示会は午前9時~午後5時15分。月曜(祝日の場合は翌日)休館。問い合わせは同館(086―425―6037)。

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