佐賀錦のひな人形で春の訪れ 岡田三郎助アトリエ 藤山さん作品展、8日まで

手織り佐賀錦をあしらったひな人形などを展示する藤山育子さん=佐賀市の岡田三郎助アトリエ

 佐賀錦作家の藤山育子さん(佐賀市)が、同市城内の岡田三郎助アトリエで作品展を開いている。佐賀錦をあしらったひな人形やかぶとを並べ、春の訪れを予感させる。8日まで。

 ひな人形16組や五つのかぶと飾りに加え、羽子板にも初めて挑戦した。日本舞踊の演目「汐組(しおくみ)」をモチーフに、桶をかつぐ女性像を佐賀錦で華やかに彩った。干支(えと)にちなんだ愛らしい龍も展示している。

 大人びたひな、あどけないひななど人形の個性に合わせて佐賀錦を組み合わせた。朝倉市秋月の職人が草木染めした淡い色彩の横糸や、箔や漆で風合いを付けた和紙の縦紙で色や輝きに表情を出している。

 現代の住宅事情に合わせ、壁にかけられる小型のひなも並べる。藤山さんは「小さくても季節の物を飾ると、楽しい気持ちになる」と話していた。(花木芙美)

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