パリ五輪でジェンダー平等推進 男女各1選手以上の参加を要望

東京五輪の開会式で入場行進するフランス選手団=2021年7月、国立競技場

 【パリ共同】国際オリンピック委員会(IOC)が7月開幕のパリ五輪に向け、ジェンダー平等の推進で各国・地域の国内オリンピック委員会(NOC)に(1)少なくとも男女各1選手以上の参加(2)男女の共同旗手選任(3)指導陣のうち女性3割達成へ努力―の3点を重点的に要望していることが7日、関係者への取材で分かった。パリ五輪は8日で開幕まで200日。史上初めて選手数が男女同数となる大会で理念を体現する構えだ。

 IOCによると、2021年東京五輪では新型コロナウイルス禍の影響もあり、ブルネイ、スリナム、アラブ首長国連邦(UAE)、バヌアツの四つのNOCで女子が不参加だった。初めて男女1人ずつの起用を求めた開会式の旗手では91%のNOCで女子も先導役を務めた一方、選手以外の女性の比率はコーチが13%、チームリーダーが19%にとどまるなどスタッフは軒並み30%未満にとどまったとしている。

 五輪改革の新指針は男女平等の確保を掲げ、初めて女子選手が五輪に参加した1900年大会と同じパリで行われる祭典で「新時代の五輪」を打ち出す。

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