奈良市春日野町の春日大社(花山院弘匡宮司)で7日、国の安泰と人々の幸せを祈る「ご祈祷始(はじめ)式」があり、大蔵流狂言師の小舞と神職による狂言「来迎(らいごう)」が4年ぶりに奉納された。
五節句の最初に当たる「人日(じんじつ)」に行われる伝統行事。花山院宮司ら神職8人が回廊内の庭に面した幣殿に並んで祝詞を上げた後、隣接する直会殿に移って小舞や狂言の奉納があった。同社の神職らで組織する春日禰宜(ねぎ)座狂言保存会のメンバーが、白い面を着けて狂言「来迎」を披露した。
花山院宮司はあいさつで能登半島地震に触れ「大変悲しく残念なこと。自然災害が起きないよう、しっかりお祈りしていきたい」と述べた。