鹿島建設、効率的な建設資材運送に向けたマッチング等の取り組み開始

鹿島建設株式会社(以下、鹿島)は12月26日、建設資材(以下、資材)の効率的かつ環境に配慮した運送を実現するために2つの取り組み開始を発表した。

1つ目の取り組みは、ヤマトシステム開発株式会社と連携して実施する、現場で作業する協力会社と運送会社をマッチングすることで、資材の運送を効率化するアプリの開発、運用だ。もう1つの取り組みとしては、物流会社と連携し、資材を大型車両で物流センターまで運送して一時保管した後、工事のタイミングに合わせて小型車両で現場に運送する仕組みを構築、現場への導入を進めている。

鹿島は、センコー株式会社と連携し、今回の仕組みを横浜市内の集合住宅工事現場に導入、その効果を実証した。導入現場では、CO

排出量を従来比約60%削減できたことを確認しているという。

また、今回開発したアプリでは、現場で作業する協力会社が「いつ、どの資材が欲しい」と入力した情報と、運送会社が「車両サイズ、どこからどこへの運送、合積みと帰り荷の状況」を入力した情報が同じ画面で共有される。双方の情報を一元管理することで、これまでロスとなっていた部分が一目瞭然となり、無駄を無くすための諸調整を容易に行うことができる。さらに、運送後に空荷となる車両に、現場から搬出したい資材を、帰路上にある資材置場に運送するようマッチングすることで、効率をより一層高めることも可能だ。

なお、鹿島は今後、これらの取り組みを全国の現場に展開することで、運送に伴い排出されるCO

の削減ならびに、「物流の2024年問題」の解決に向け、業界の枠を超えて取り組んでいくと述べている。

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