【深ヨミ】Kinki Kids『シュレーディンガー』の初週地域別販売動向を過去作と比較調査

2024年1月3日公開のBillboard Japan週間シングル・セールス・チャート“Top Singles Sales”(集計期間:2023年12月25日~12月31日)で185,552枚を売り上げて首位を獲得したKinki Kidsの『シュレーディンガー』。

2023年12月27日にリリースされた同作はKinki Kidsの47thシングルで、表題曲はトラックメーカーのU-Key zoneが作曲、シンガーソングライターの山崎あおいが作詞を担当したコラボレーション楽曲となっている。

ここでは、SoundScanJapanの販売データを使用し『シュレーディンガー』の販売動向を調査する。図1(https://www.billboard-japan.com/d_news/image/133366/2)は『シュレーディンガー』と2023年1月リリースの46thシングル『The Story of Us』、そして2022年7月リリースの45thシングル『Amazing Love』の実店舗での発売初週の地域別販売比率のグラフとなる。また、一般的なシングルの販売比率とも比較するため、2023年の1月2日から12月31日までに発売された全てのシングルの販売比率も全シングルとしてグラフに追加している。

まず全シングルと比較してみると、占有率の大きい地域の順番(関東、近畿、中部)は変わらない。だが『シュレーディンガー』と全シングルの内訳を比較してみると、関東は44.2%/52.8%、近畿は18.9%/15.1%、中部は12.6%/10.2%と、関東の占める割合が低く、近畿、中部での支持の厚さがこの差に現れている。

この傾向は今回比較している過去作に関しても同様で、メンバー2人の地元である近畿は常に18%を超える占有率を誇っている。また、この傾向は『Amazing Love』リリース時に行った比較調査でも見られていた。なお、直近3作の比率差はどの地域においても±1.5%以内にとどまっていて、全国的な安定感がうかがえる。

直近の過去作同様、Kinki Kidsの人気の安定感を示す結果を残した『シュレーディンガー』。初週売上枚数が前作『The Story of Us』を上回っている本作が2周目以降にどのようなチャートアクションを見せるか、注目していきたい。

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