SHOGENさんが来た! 国内外で活躍のペンキ画家、小学生と校舎の壁やスクールバスに絵を描く 沖縄・今帰仁村

 沖縄県今帰仁村の兼次小学校(上間久仁校長)はこのほど、国内外で活躍するペンキ画家のSHOGENさんと一緒に、低学年棟前の壁とスクールバスにペンキで絵を描くイベント「SHOGENさんとペイントアート」を開いた。取り組みは県内で初めて。今帰仁中学校の生徒たちも参加し、自分だけのペンキアートを描いた。

 ペンキアートのテーマは「自分の好きな生き物」。SHOGENさんは「上手、下手は関係ない。自分が描きたい絵に集中して」とアドバイス。子どもたちは思い思いに色を選び、紙コップに混ぜた。壁の前で何を描くかを考える子、一気に描く子とさまざま。開始から約30分で、壁とスクールバスのペイントアートが完成した。

 2年生の玉城咲耶さんは「チョウチョを描いた。とても楽しかった。もう一度やりたい」とほほ笑んだ。今帰仁中生徒会の長浜行志(こうし)会長は「普段はできないこと。絵はあまり得意ではないが、SHOGENさんの言うように自分が良いと思った絵を描けた」と感謝した。

 SHOGENさんは「アフリカでは図工の時間、壁に絵を描く。一方、日本では壁に絵を描くと落書きと思われる。だが、人目にさらされる場所に自分の絵が残っていたら自己肯定感が高まったり、自分のことを好きになったりすることもある」と指摘。「今帰仁からアートが広がっていくのではないか」と期待した。

 SHOGENさんは10月31日、兼次小で講演会も開催。アフリカで、村の一員として生活した体験などを紹介した。喜びや悲しみ、葛藤、村に伝わる教訓などを紹介した。(赤嶺幸代通信員)

ペイントアートを完成させた子どもたち=12月5日、今帰仁村立兼次小学校

© 株式会社沖縄タイムス社