流血…自転車の男性、車道で転倒 頭から血を流し「立てない」 偶然近くを通った高3が保護、安全確保し通報 男性のために、近くの集会所から椅子を運んできた 強豪サッカー部でインターハイ出場もした18歳「当然のこと」

佐藤誠一署長(右)から人命救助功労の感謝状を授与された武南高校3年の田和俊祐さん=朝霞署

 埼玉県警朝霞署は道路を自転車で走行中に転倒して頭を打った男性を安全な場所に移動させるなど救助したとして、志木市在住で武南高校(蕨市)の3年生、田和俊祐さん(18)に感謝状を贈呈した。

 同署などによると、田和さんは昨年12月14日午後1時5分ごろ、志木市館1丁目の交差点で、自転車で走行中、自転車から転倒して道路に倒れている同市の無職男性(86)を発見。駆け寄ったところ、男性は頭から血を流し「立てない。歩けない」などと話したため、携帯で119番通報。車道から安全な場所に移動させた。救急車が到着するまで、近くの集会所から椅子を持ち出すなど男性の保護活動に専念した。

 田和さんは同高校のサッカー部員で昨年夏のインターハイにも出場。この日は自転車で近くの図書館に行った帰宅途中だった。田和さんは「困っている人がいたら助けるのが当たり前。当然のことをしただけだが、うれしい」と話していた。

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