就実V 全日本高校バレー女子 2大会ぶり5度目、攻守で圧倒

2大会ぶり5度目の優勝を決め、応援席に手を振る就実の選手たち=東京体育館

 バレーボールの第76回全日本高校選手権は8日、東京体育館で決勝が行われ、女子は岡山県代表の就実が下北沢成徳(東京)を3―0で破り、2大会ぶり5度目の日本一に輝いた。高校総体、高校選抜を含めた全国制覇は8度目となった。

 就実は高校総体、国体に続く高校3冠を狙った相手を攻守に圧倒した。主将のリベロ井上凜香を軸とした堅守で主導権を握り、レフト福村心優美、ライト押川優衣らが得点を重ねた。第1、第2セットをともに25―17で連取すると、中盤に12―13と逆転を許した第3セットもセンター比留間美晴らの強打で突き放した。

 優勝を決めると、会場で見守った応援団から大歓声が湧き、選手たちは抱き合って喜びを分かち合った。

 最優秀選手賞(MVP)は福村が受賞。表彰式で優勝旗やメダルを授与された選手たちはOGの西畑美希監督と記念写真に納まった。

 3連覇が懸かった前回大会は、試合前の新型コロナウイルス検査で一部選手に陽性が疑われ、欠場に追い込まれた。その雪辱を期した今大会は国体2位の金蘭会(大阪)、前回準優勝の誠英(山口)など強豪を次々と撃破し、全6試合で1セットも失わなかった。

 全日本高校選手権は10大会連続47度目の出場で、これまで1977、95年(当時は高校総体を兼ねた大会)、2021、22年に優勝している。

 就実・西畑美希監督の話 選手たちは落ち着いてプレーしていて、とても頼もしかった。多くの方に支えてもらい、この場に立っていられる。感謝の気持ちが見ている皆さんに伝わるような試合をしようと選手には話していた。少しでも恩返しができたかなと思う。

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