五穀豊穣、被災地復興願い4年ぶり金盃披き 平泉の中尊寺

升いっぱいに注がれた酒を飲む参加者

 岩手県平泉町平泉の中尊寺(奥山元照貫首)は8日、光勝院で、4年ぶりとなる金盃披(きんぱいびら)きを行った。町内外の約100人が新年の幸福や五穀豊穣(ほうじょう)、能登半島地震の被災地復興を願った。

 奥山貫首は「地震で奪われた多くの命にご冥福を祈る。今年は金色堂建立900年の節目。平和で穏やかな年になるよう願う」とあいさつ。青木幸保町長、佐藤善仁一関市長らが鏡開きをした。

 金盃は大(3.5合)、中(2.5合)、小(2合)の3種で、全て飲むと末広がりの8合となり縁起が良いとされる。今回は新型コロナウイルス対策で、一般参加者向けは0.5合升。一関市相去の団体職員猿橋幸子さん(47)は「特別なお酒をおいしくいただいた。皆さんに平穏な日々が早く訪れてほしい」と祈った。

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