【高校サッカー】「山田らしい力強さ」J1町田・黒田剛監督、教え子のプレーに目細める 全5試合を観戦

青森山田の応援スタンドから、優勝を決めた選手たちに手を振る黒田前総監督=8日、国立競技場

 青森山田の応援席には、黒田剛前総監督(53)=現J1町田監督=も姿を見せ、教え子たちに熱い声援を送った。決勝を含め5戦全てを観戦したといい「前回経験している子が多く、すごく落ち着いて山田らしい力強いサッカーを展開してくれた。試合ごとに少しずつらしさも出て、たくましく見える」と目を細めた。

 約1年前にプロの世界に活躍の場を移した黒田氏。今大会は「突然いなくなった自分のいろんな思いもあり、なんとか子どもたちのために少しでも力になってあげたかった」と、青森山田の練習場所として町田の練習場を貸し出すなど、古巣へのバックアップを惜しまなかった。

 青森山田の戦い方については「特にこの10年はかなり高いレベルのところで構築しているし、なんでもできるサッカーをわれわれのベースとして積み上げてきた」と強調。その上で「正木(監督)は正木の色を出したいと思いながらやっていると思う。大きくぶれることなく、山田の強さを前面に出してやってくれている」と評価した。

 黒田イズムを受け継ぐ同校は、決勝でも粘りの守備、多彩な攻撃で2大会ぶり4度目の栄冠を手にした。黒田氏は「プロの監督として応援できることはする。お互いに切磋琢磨(せっさたくま)、協力しながら歩んでいきたい」と語った。

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