能登半島地震、死者202人に 初の災害関連死6人

地震直後の火災で全域が焼失した「輪島朝市」で大規模捜索が始まり、安否不明者の手掛かりを捜す警察官ら=9日午後、石川県輪島市

 石川県で最大震度7を観測した能登半島地震は9日、死者が午後2時現在で202人となり、発生から9日目で200人を超えた。うち珠洲市の6人について、県は災害関連死と発表。避難生活などを原因とする関連死が今回の地震で明らかになるのは初めて。連絡の取れない安否不明者は102人。岸田文雄首相は県の災害対策本部の会議にオンラインで参加し「生活環境の改善を全力で進める。平穏な生活を取り戻せるよう被災地に寄り添いたい」と述べた。

 県によると、災害関連死は地震による直接の死亡ではなく、震災後、けがの悪化や心身の負担による疾病で亡くなった死者。能登半島地震では各市町が判断している。

 道路の寸断や雪による路面状況の悪化で支援に影響が出ており、依然として約3100人が孤立。10日にかけて大雨警報が出る可能性があり、県は土砂災害への警戒を呼びかけた。

 避難所に身を寄せるのは2万6千人以上。感染症が拡大し、発熱患者が医療機関に殺到している。被災地で活動する自衛隊員は、約6100人から約6300人へとさらに増強された。

能登半島地震で倒壊した家屋や流された車両=3日、石川県珠洲市

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