メルセデス・ベンツ、主力『Cクラス』にプラグインハイブリッドの“C350e スポーツ”を追加

 メルセデス・ベンツのベストセラーとして、激戦Dセグメントのサルーン市場を牽引する『Cクラス』に、電気モーターのみで110km(EV走行換算距離/等価EVレンジ)の走行が可能なプラグインハイブリッド(PHEV)として、急速充電CHAdeMO(チャデモ)と6.0kWの普通充電に対応し、給電機能(V2H/V2L)も標準装備とした“C350e スポーツ”が登場。2023年12月20日より発売開始となっている。

 この日本市場でもセダンとステーションワゴンを合わせて累計約10万台以上を販売し、同セグメントの年間ベストセラーに輝いた先代モデルに引き続き、現行の5代目にも待望のPHEVモデルが追加設定された。

 パワートレインには最高出力204PS(150kW)、最大トルク320Nmを発生する2リッター直列4気筒直噴ターボエンジンに、容量25.4kWhのリチウムイオンバッテリーと出力95kW/トルク440Nmの電気モーターを搭載。

 電気モーターのみでの最高速は140km/hを誇り、遠方へはガソリンエンジンで充電しながら走行することで航続可能距離や充電時間を気にすることなく使用でき、その一方で等価EVレンジでの走行可能距離は100kmと、買い物や通勤など日常では電気自動車のように使用することが可能となっている。

 これらの電動走行をサポートする機能である“インテリジェントアクセルペダル”には、EV走行モードの際に「これ以上アクセルを踏むとエンジンも使用しなければならない」というモーター走行の限界点でアクセルペダルの抵抗を増してドライバーに知らせる“プレッシャポイント機能”も装備。無駄なエネルギーの消費を抑えるドライビングを支援する。

 また、日本での使用で想定される200V・30Aの交流普通充電と、急速充電器チャデモの双方に対応しており、外出先や自宅でのさまざまな充電方法が利用可能に。その際、車両を蓄電池として利用でき、別途充放電機器を用意すれば車外へ電力を供給できる給電機能(V2H、V2L)にも対応している。

 そのほか、機能面でもヘッドライト片側で130万のエリアに分割可能な光を照射し、極めて正確な配光が可能となる“DIGITALライト”もオプション設定とし、旗艦『Sクラス』譲りと謳われる最新の安全運転支援システム“インテリジェントドライブ”や、MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)の機能も網羅。指紋や声など生体認証によるシートポジションなどの設定や、直感的な行先案内が可能なAR(拡張現実)ナビゲーションも装備する。

 これで『Cクラス』としてはメルセデスAMGモデルを含む全ラインアップの電動化が完了し、右ハンドル仕様のみの展開となる“C350e スポーツ”の価格は995万円(税込)となっている。詳細についてはメルセデス・ベンツの公式サイト(https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/saloon/c-class/overview.html)まで。

縦型の11.9インチメディアディスプレイを6度、ドライバー側に傾けたデザインを採用する
モーター走行の限界点でアクセルペダルの抵抗を増してドライバーに知らせる“プレッシャポイント機能”も装備

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