【光る君へ】吉高由里子、ト書きに「どんな顔すれば(笑)」

『源氏物語』の作者・紫式部(ドラマでの名前はまひろ)の人生を、吉高由里子主演で描く大河ドラマ『光る君へ』(NHK)。初回放送の1月7日には「京都テルサ」(京都市南区)でパブリックビューイングが開催され、放映後に吉高&藤原道長役の柄本佑によるトークショーがおこなわれた。

トークショーに参加した吉高由里子と柄本佑(1月7日・京都市内)

漢文を読みこなす多感な少女・まひろと、時の権力者の家に生まれながらも、自由気ままに育った三郎(道長)の出会いが描かれた第1回。子役が演じた初回を観客とともに見守った吉高と柄本は、「小さい2人でもエネルギーが爆発していた」(吉高)「画面から飛び出してくるような勢いのお芝居。身の引き締まる思いがしました」(柄本)と、大きな刺激を受けたそう。

本作でのまひろと道長の関係は、婚姻には至らずとも「ソウルメイト」と言えるような存在。それがどんな関係なのか? と問われた吉高は、「会えなくても、(恋が)実らなくても、生きてくれていたらいいと思える人。別々の場所にいても、同じ時代に一緒に生きているということが、まひろには生きがいになっているんじゃないかと思います」と、深い考察を。

柄本はその回答を「すごい言葉ですね」と受け止めたうえで、「本気で愛して、本気で受け止めて、本気でぶつかりあえる、魂と魂の付き合いなんじゃないかという気がしています。まひろと道長は、会えない時間と会える時間を非常に大切にして生きていくので、これからどんな深さになっていくのか、すごく楽しいです」と、演じがいを感じているそう。

脚本の大石静とは、2020年のドラマ『知らなくていいコト』(日本テレビ)で、やはり訳アリの男女を演じた縁がある吉高と柄本。自分たちが登場する第2回の脚本をはじめて読んだときは、2人そろって「あー、大石さんの脚本だなあ!」という思いを抱いたそう。

柄本が、「こんな言い方をしたらアレですけど、無茶振りというか(笑)、試されている感がある。『さあ、どう演じます?』という挑戦状が毎話届く感じ」と率直にその難しさを語ると、吉高も「(ト書きの)『絡み合う視線』とか『万感の思い』とか、どんな顔をすればいいの? って(笑)。でもそれに応えたい! って思います」と、その挑戦を楽しく受け止めていることを明かした。

『光る君へ』はNHK総合で日曜・夜8時から、NHK BSでは夜6時からスタート。BSP4Kは昼12時15分に先行放送あり。第2回『めぐりあい』では、成人を迎えたまひろが文才をはぐくんでいく姿と、道長の一家が急速に勢力を広げていく様が描かれる。またこのトークショーの模様は、1月13日・朝9時からNHK総合で放映される(関西ローカル)。

取材・文・写真/吉永美和子

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