1月25～28日に開催されるWRC世界ラリー選手権第1戦『ラリー・モンテカルロ』のエントリーリストが、ラリーの主催者であるモナコ自動車クラブから8日付で公開された。2014～2021年までの大会のようにフランス南部の街、ギャップに本拠地が置かれる今回のモンテカルロでは、トップカテゴリーのRC1クラスに参戦する8台のラリー1マシンを筆頭に総勢70台ものマシンがエントリーリストに名を連ねている。
2023年シーズンのマニュファクチャラータイトルを獲得したTOYOTA GAZOO Racing WRT（TGR-WRT）は、この開幕戦に3台の『トヨタGRヤリス・ラリー1』をエントリーさせている。ドライブするのはエルフィン・エバンス／スコット・マーティン組、勝田貴元／アーロン・ジョンストン組、セバスチャン・オジエ／ヴァンサン・ランデ組だ。
今大会の本拠地が置かれるギャップで生まれ、これまでにモンテカルロで前人未到の9勝を挙げているオジエは、前年と同様に2024年も特定のラウンドを選んでの出場となる。これは、2024年はフル参戦を休止すると発表しているディフェンディングチャンピオンのカッレ・ロバンペラが開幕戦をスキップすることを意味する。
■ミケルセン、2019年以来となるトップカテゴリー復帰
ヒョンデ・シェル・モビスWRTも、トヨタと同じく3台の『ヒョンデi20 Nラリー1』でエントリー。そのステアリングをおなじみのティエリー・ヌービル／マルティン・ウィダグ組、Mスポーツから戻ってきたオット・タナク／マルティン・ヤルヴェオヤ組、WRC2クラス“2冠”の実績を引っ提げて帰ってきたアンドレアス・ミケルセン／トルステイン・エリクセン組に託す。
2019年のワールドチャンピオンであるタナクは、Mスポーツ・フォードWRTでのシーズンを終えて約1年ぶりにヒョンデでのシーズンをスタートする。シュコダを離脱してヒョンデに加入したミケルセンは今シーズン、ダニ・ソルドやエサペッカ・ラッピと交互に3台目のi20 Nをドライブすることになっており、この開幕戦モンテカルロが2019年以来初めてのWRCトップカテゴリー参加となる予定だ。
フルワークスチームが各3台のマシンを走らせるなか、2台の『フォード・プーマ・ラリー1』で今大会に出場するMスポーツ・フォードWRTのクルーは、アドリアン・フルモー／アレックス・コリア組とグレゴワール・ミュンスター／ルイス・ルッカ組だ。ふたりに用意される2台のプーマのカラーリングは今週末に発表予定となっている。
■4台のGRヤリス・ラリー2がWRCデビュー
また、WRC2クラスにも強力な顔ぶれが名を連ねている。ヨアン・ロッセルとニコライ・グリアジンが“ワークス”のシトロエンC3ラリー2を駆って参戦するほか、オリバー・ソルベルグはファクトリーサポートのシュコダ・ファビアRSラリー2に搭乗する。
1月1日にFIA国際自動車連盟のホモロゲーションを取得したばかりのトヨタGRヤリス・ラリー2も4台がエントリーリストに名を連ね、いよいよWRCデビューを果たす。ドライブするのはサミ・パヤリ、ステファン・ルフェーブル、ヤン・ソランス、ブライアン・ブフィエの4名だ。他にもシュコダ勢のクリス・イングラムやペペ・ロペス、i20 Nラリー2を駆るニコラ・シアマンなど、有力ドライバーが多数ひしめくエントリーリストとなっており、伝統の一戦の盛況ぶりが伺える。
■2024年WRC世界ラリー選手権第1戦ラリー・モンテカルロ エントリーリスト（RC1クラス／1月8日付）
No. Team Car Driver＆Co-Driver Eligibility
33
TOYOTA GAZOO Racing WRT
トヨタGRヤリス・ラリー1
エルフィン・エバンス
スコット・マーティン
M
11
ヒョンデ・シェル・モビスWRT
ヒョンデi20 Nラリー1
ティエリー・ヌービル
マルティン・ウィダグ
M
8
ヒョンデ・シェル・モビスWRT
ヒョンデi20 Nラリー1
オット・タナク
マルティン・ヤルヴェオヤ
M
17
TOYOTA GAZOO Racing WRT
トヨタGRヤリス・ラリー1
セバスチャン・オジエ
ヴァンサン・ランデ
M
18
TOYOTA GAZOO Racing WRT
トヨタGRヤリス・ラリー1
勝田貴元
アーロン・ジョンストン
M
9
ヒョンデ・シェル・モビスWRT
ヒョンデi20 Nラリー1
アンドレアス・ミケルセン
トルステイン・エリクセン
M
16
Mスポーツ・フォードWRT
フォード・プーマ・ラリー1
アドリアン・フルモー
アレックス・コリア
M
13
Mスポーツ・フォードWRT
フォード・プーマ・ラリー1
グレゴワール・ミュンスター
ルイス・ルッカ
M
