1960年代、東京都東村山市にあった聖ボナベントゥラ神学院でユリアノ神父様は神学生時代を過ごしました。
ある時期、拾ってきた犬のポチを内緒で飼っていましたが、間もなく院長神父様に見つかり、どこかで放してくるようにと言われました。
ユリアノ神学生は車にポチを乗せて多摩湖(神学院から7.8キロほどの距離)へ行き、そこでお別れをしました。そしてしょんぼりして神学院に帰ってくると、なんとポチが先回りして帰ってきていて出迎えてくれるではありませんか。
しかし残念ながらやはり飼うことはできないので、今度は帰り道を憶えないように目隠しをして、さらに遠い所に行って放してきたそうです。
聖母の騎士 2024年2月号より掲載